
グルメイベント「バトルザキッチンカー」が10月13日、小田野中央公園(八王子市西寺方町)で行われる。
同イベントは恩方地区の企業などが加盟し、「商店街がない商店会」をうたう「オンガタ銀座商店会」が企画した。来場客の投票を基に優秀な店を決めるフードバトル形式のイベントとして、今回初めて行う。
「田舎に集結された食の祭典」をテーマに、当日、会場には同会加盟店をはじめ八王子市内外からキッチンカーが集まり、それぞれがフードを販売する。
出店するのは、米粉空揚げを販売する「smile」、山梨県を中心に「富士宮焼きそば」などを扱う「なべ家」、ニューヨークのストリートフードを提供する「THE NYC BOX」、沖縄県名護市出身の店主がタコライスを提供する「Food Truck OFFSHORE」、「チキンオーバーライス」を販売する「Sunny Food Service」など15店。カレー店「石油王のカレー」(三崎町)、障害者支援施設「恩方育成園」、オムライス専門店「irodori」(それぞれ下恩方町)など八王子市内の店も参加する。
各店はバトルに参加する「エントリーメニュー」と、一般の人も購入できる通常メニューを販売する。来場客は500円券が7枚つづりになったチケットを事前に購入した上で店を巡り、それぞれの「エントリーメニュー」を食べ、味、キッチンカーの装飾や接客態度などサービス面などを総合的に評価し、好みの店に投票する。集計の結果、優秀な店には同会から特製のぼり旗が贈られる予定。
今回は同会加盟店で、キッチンカーを営む事業者が企画を考案。会員が独自に企画し運営できる体制づくりを整備することも目指して、イベントの開催を決めた。CREAP(西寺方町)社長で商店会会長の門脇大輔さんは「常々、会の新陳代謝に取り組みたい、会員自らがやりたいと思う気持ちを形にしたいと思っていた。今回、事業をパッケージ化することで、若手に引き継ぐイメージも描けた」と話す。
9月28日に同所で行われたイベント「ONMARU(オンマル)2025」の運営なども手がける門脇さんは「昨今、地域づくりの取り組みを耳にするが、考えたことを行動に移した事例を知らない。率先して取り組む先に地域の問題が可視化される。当会は日々、取り組んでいるし、みんなの力を集めた1つが今回のイベント。『私たちがいなくなった後も続く恩方のきっかけづくりにかかわれた』と思える未来を夢見ている。内容によっては恩方にも人が集うことは分かっているので、地域の特徴の創出、出会いの継続、年代を越えての人々の交流など、これから訪れる人口流出の歯止めにつながるような活動の一端を担いたい」と話す。
今回、バトル形式にしたのは、出店者が切磋琢磨し意識を高め合うことに加え、連携づくりも狙っているという。「個人的にコロナ禍が終息し、キッチンカーの事業継続は厳しい時代に突入するのではないかと感じていた。キッチンカーの事業者が自分たちを高め、応援するファンを見つけることができるイベントが必要。会場にレジャーシートを広げ、最初から最後までのんびりと1日を過ごしてほしい。皆さまの来場を楽しみにしている」と門脇さん。
開催時間は11時~16時。入場無料。雨天決行。チケット販売は同会ウェブサイトと同会加盟店で行う。価格は、当日=3,500円、前売り=3,000円。