ソフトウエアの企画・開発などを行っているMOBWAYS(八王子市新町)は6月10日、パソコンの画面をデジタルサイネージ(電子看板)代わりにして、ツイッターのタイムラインを表示する無償のソフト「TwitSignage(ツイットサイネージ)」のアップデートを発表した。
同社は2006年に東京工科大学(片倉町)に在籍していた学生らが集まって、同大学構内に設立。これまで同大学と産学連携を進める中で、さまざまなソフトウエアを開発してきた。現在は「Suica」「Edy」などのICカードを使って勤怠管理を行うソフト「TimeManager(タイムマネージャー)」を同社ホームページを通じて無償で公開。今年4月には同大学から、同月に誕生したベンチャー向けオフィス「SOHOプラザ八王子」へと拠点を移した。
デジタルサイネージはモニターやプロジェクターなどを使って、映像や情報を表示する媒体。JR東日本が中央線や山手線などの車内で行っている「トレインチャンネル」などのほか、広告、デパートの案内表示板などでも活用が広がっている。同ソフトはもともと、このサイネージとしての機能を持っていた「タイムマネージャー」を拡張する形で開発。「タイムマネージャー」ではユーザーの出社情報や打ち合わせをはじめとしたイベントの予定などを表示できるようになっているが、この中にツイッターのタイムラインを表示できるようにした。「載せたら面白いかなと思って…」と同社の尾崎啓社長。
今年2月ごろから組み込みを始め、開発には2人体制で挑んだ。今年4月に八王子みなみ野で行われたツイッター利用者が集まるオフ会「八王子Tweetup!(ツイートアップ)」の場で公開。「持っていったら好評だった。実際に興味を持ってくださった企業も」と尾崎さん。
ソフトを立ち上げると、指定したツイッターの情報を読み込んで画面に表示。更新間隔や表示するツイートのキーワード設定、背景画像の指定などの機能に標準で対応している。ソフトウエアは同社ホームページで無償公開し、必要に合わせて機能拡張などのカスタマイズに有償で応じることで、ビジネスにつなげていく考え。現在、実際にショッピングモールで使用するものを開発しているという。今後はiPadなど、パソコン以外の環境での展開も狙う。
対応OSは、Windows 2000、Windows XP、Windows Vista、Windows 7、MacOS X Snow Leopard。ソフトの稼働にはJavaの実行環境が必要。