ティアックが「音楽メディアを振り返る」イベント-オープンリールデッキも登場

当日、アナログの代表として登場する1967年に同社が発売したオープンリールデッキ「A6010」。販売開始当時の価格は15万9,000円で、月収の約3倍だった。

当日、アナログの代表として登場する1967年に同社が発売したオープンリールデッキ「A6010」。販売開始当時の価格は15万9,000円で、月収の約3倍だった。

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 音響機器メーカーのティアック(多摩市落合)は8月10日・24日の2日間、オーディオ機器の進化を振り返るイベント「聴いて楽しむ、音楽メディアの歴史」を開催する。会場は同社試聴室。

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 同社は1953(昭和28)年に誕生した老舗音響機器メーカー。1957(昭和32)年には国内初となる3モーター・3ヘッドを搭載したオープンリールステレオデッキ「TD-102」を開発し、「オープンリールのティアック」としてその地位を確立させた。

 「音楽が暮らしの中で大きな心の支えになっている人々は多く、オーディオ文化を絶やさないことこそ、メーカーとして最も大切なミッション」と同社広報課の中村さん。そこで今回、創業当時から現在に至るまでの音楽メディアの変化を、当時の音源や機器を実際に使って振り返るイベントを企画した。「オーディオ文化を絶やさないためには、まずは音・音楽を楽しんでいただくことに尽きる」。

 販売終了から30年以上が経過したオープンリールデッキを現在でも修理している同社。今回は、同社が1967(昭和42)年に開発し、1971(昭和46)年まで販売していたオープンリールデッキ「A6010」を実際に使って試聴を行う。同モデルは同社のオープンリールデッキのベースとなった1台で、当時の販売価格は15万9,000円と月収の約3倍にもなった高級機。「販売から40年を経過したものだが、現在でもしっかりといい音を出す」と中村さん。

 今回は、当日講師を務める同社コンシューマオーディオ事業部の唐金さんの私物が登場。デッキは自社でも所有しているが、「オーバーホールに日数を要するため、メンテナンスが行き届いている一品を使う」という。会場ではカラヤン指揮の「ブラームス交響曲第1番ハ短調作品68」を試聴。「実物のオーディオ機器と本物の音を通じて、日本のオーディオ文化を知るきっかけになれば」と中村さん。

 オープンリールを皮切りにレコードやカセットテープ、MDなどのメディアも振り返る。最新の音楽メディアからは、スーパーオーディオCD(SACD)が登場。同社の高級音響ブランド「ESOTERIC」の最新機種を使って、その音を体験する。中村さんは「時代を超えてティアックが大事にしてきていることをお客さまにお伝えできる」とイベントに向けて意気込む。

 開催時間は各日12時~13時。参加無料で、定員は各日20人。同社広報課まで、メールで事前の申し込みが必要。

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