学ぶ・知る

八王子で「福島県人の集い」-多摩地域に避難している住民に参加呼び掛け

「つながろう!八王子で!」のポスターを手にする佐藤さん

「つながろう!八王子で!」のポスターを手にする佐藤さん

  • 0

  • List
  •  

 京王八王子駅前の「ALOHA ANUENUE 京王八王子駅前スタジオ」(八王子市明神町4)で9月25日、東日本大震災で福島県から多摩地域に避難してきた人が集うイベント「つながろう!八王子で!」が行われる。

[広告]

 福島県南相馬市出身で八王子在住の佐藤喜彦さんが主催する同イベント。今回が初めての開催となる。「3月11日以降、ツイッターなどのSNSを中心に情報を発信してきたほか、避難所などにも足を運んだ」と佐藤さん。家族や地域といったコミュニティーが崩れていく中、「行政などの手が行き届いていないところもある」と今回、イベントを企画した。

 テーマは「面と向かって気持ちをさらけ出すことができる憩いの場を作ること」。震災直後から何かできないかと考えていたが、8月末に地元の商店の人と出会ったことで一気に話が動き出したという。「八王子の人とつながりができたことで、すぐに開催が決まった。今まで、なぜ出会わなかったのかと不思議なくらい」と佐藤さん。

 当日は現地の情報を伝えるだけでなく、福島県の現状や思いなどを率直に話し合えるようなアットホームな場を提供することを目指す。「神奈川や千葉からでも八王子に来れば、その場があるようにしたい」と佐藤さん。佐藤さんの故郷である南相馬市も一時、7万人にいた人口が1万6000人まで減少。現在でも多くの人が街を離れている状況だという。報道などではなかなか表現されない福島の現状を外へと伝えていくことも狙う。「市内には(放射線濃度の高い)ホットスポットもあって、これから避難しようとしている方もいる。考え方はみんな違っていいと思っているので、そのような生々しい話もできる場にできれば」

 自身のブログやツイッターのほか地元の協力を得てポスターを各所に掲示して参加を呼び掛けている。「これから開催までの2週間、草の根で広げていく」と佐藤さん。多摩地域に多く避難しているという65歳以上の人たちにどう来てもらうかなど問題もあるが、「とりあえず始めなければ」と話す。趣旨に賛同する仲間と共に開催へ向けて準備を進めているが、「今は手弁当の状態。『何かできることがあれば』と考えている一緒に動いてくれる仲間がさらにいれば」とも。

 開催時間は11時~16時30分。無料。10月以降は毎月第4日曜日に開催する予定。

八王子経済新聞VOTE

「八経」こと八王子経済新聞に期待する記事は?

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース