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ミニ四駆をテーマに電子書籍発刊-キンドル向け、月刊技術誌も

「月刊ミニヨン技術」を片手にほほ笑む野間さん

「月刊ミニヨン技術」を片手にほほ笑む野間さん

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 八王子を拠点にウェブサイトのシステム開発などを行うワンダーツーが5月末から、米・アマゾン社の「Kindle(キンドル)」向けにミニ四駆を題材とした小説や月刊誌の配信を始めた。

「月刊ミニヨン技術」の創刊号

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 車やバイク、モーターボートなどの乗り物やラジコンをはじめとしたホビーを取り上げるブログメディア「wonder driving」を運営する同社。今回はミニ四駆を題材にした小説「流しのミニヨン・レーサー北川」の第1部と、専門誌「月刊ミニヨン技術」の第1号を、それぞれ電子書籍で出版した。

 昨年末から出版に向けた準備を進めてきたという社長の野間さん。「小説はパッと思いついた」と振り返る。「流しのミニヨン・レーサー北川」は、流しのミニ四駆レーサー・北川が組織の陰謀に巻き込まれ、逃亡を図るというストーリー。1話4ページ程度だが、「書いてみたら、意外と深くなった」。今回は自身のブログ「のまのしわざ」に掲載したものを第1部としてまとめ書籍化。今後、小説は「月刊ミニヨン技術」で連載を続けるという。

 「月刊ミニヨン技術」は、ミニ四駆の話題に特化した電子書籍。ミニ四駆の改造に取り組むレーサーへのインタビューや大会リポートなどの記事を取り上げる。創刊に当たっては、ミニ四駆の開発・製造元であるタミヤ(静岡市駿河区)らから協力を取り付け、「人・物・技術」をテーマに掲げ、野間さんを含めた3人体制で制作。表紙も技術系の雑誌をほうふつとさせるデザインにするなどこだわる。「研究を楽しむのもミニ四駆の醍醐味(だいごみ)。皆さんいろいろな工夫を試されているので、そのバックグラウンドやヒストリー、フィロソフィーをうかがっている」とも。

 読者のメーンターゲットはミニ四駆の中級者に置くが、初心者にも配慮。「ミニ四駆は30年の歴史があるが、大人になってもう一度戻ってきた方の中には、今の常識がわからない方もいらっしゃる」と野間さん。そこで、専門家による空力に関するコラムなど基礎的な話題にも積極的に取り組んでいる。「中にはむちゃをされる方もいるが、構造から知れば危険なこともしなくなるのでは」

 写真の扱いやレイアウトなどには苦労しており、野間さんは「何もできないといっても過言ではない」と吐露する。しかし、「マーケットは小さいが、この市場は広がるだけ。シュリンクすることはない」と期待を隠さない。「継続すればバックナンバーによるストック型のビジネスも回るのでは」としたうえで、「ビジネスが回れば、専業もできるだろうし、次の雑誌の展開もしていきたい」と夢を膨らませる。

 「流しのミニヨン・レーサー北川」の価格は324円。「月刊ミニヨン技術」第1号の定価は945円(現在はキャンペーンで500円)。

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