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市民に「未来の八王子駅前」のデザイン紹介-東大まちづくり大学院の学生ら制作

台風が近づく中、多くの市民が議論に参加

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 八王子市学園都市センター(八王子市旭町)で10月5日、東京大学まちづくり大学院に通う学生による「2050年の八王子駅前の姿」をテーマにしたランドスケープデザイン演習の成果発表会が行わた。

「未来の八王子駅前」を具現化した模型を前に議論も白熱

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 八王子出身で同大都市工学専攻の三島由樹助教を中心に進められた同演習。同院にはさまざまな世代の社会人院生が参加しており、今回は八王子駅前を7週間にわたって演習。地元の人の協力も得ながら研究を進め、未来の八王子駅前の姿を検討してきた。

 当日は台風18号が接近する中、あいにくの雨模様だったが、30~70代の幅広い世代の市民ら30人ほどがイベントに参加。デザインを具現化した500分の1スケールの模型を前に発表が行われると、観客から議論が巻き起こるなど活発なイベントとなった。中には資金面など「鋭いツッコミもあった」と三島助教。

 でき上がったランドスケープデザインは、中心市街地に丘を作り、その丘の上に八王子が持つ農業や牧畜などの1次産業を集約。八王子の街の自然や風景などを丘の上から眺められるようにするという斬新なものになっている。三島助教は「学生も最初、地元の皆さんに受け入れてもらえるか不安だった」と振り返ったうえで、「好意的な反応が多かったので安心した。社会人学生にとっても、長期的なビジョンを描くことの大切さが分かったことは大きいのでは」と話す。

 演習は既に終わっているが、「これをきっかけに地元の方と長期的に八王子のまちづくりについて考える場を作っていきたい」と三島助教。「街の方の想像力も膨らんでいるし、私たちも今回の提案をそのまま現実にしようとは思っていない。街の方と次のビジョンを作り、バージョンアップを図っていければ」と意気込む。

 作品は今月17日から市内各所で行われるアートイベント「AKITEN」の場で展示を予定。会場は双田倉庫(八日町)2階。「AKITEN」の会期は、第1期=17日~19日、第2期=24日~26日で、18日・26日は三島助教らが会場を訪れて解説にも応じるという。

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