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八王子のアートプロジェクトが「運営マニュアル」 空きテナントの活用法説く

完成したマニュアルを手に持つ「AKITEN」の及川さん(左)とYamamoto Harucaさん(右)

完成したマニュアルを手に持つ「AKITEN」の及川さん(左)とYamamoto Harucaさん(右)

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 八王子駅周辺の空きテナントを使ったアーティストの作品展など、さまざまプロジェクトに取り組んでいる「AKITEN」が1月上旬、プロジェクトを進めるための「AKITEN運営マニュアル」の配布を始めた。

完成した「運営マニュアル」とホームページ

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 商業ビルの空きテナントを期間限定でギャラリーとして活用する「AKITEN(アキテン)」をはじめ、さまざまなワークショップなども開いている同プロジェクト。今回は東京都が進める「東京アートポイント計画」の一環として、これまでイベントなどを行ってきたノウハウを一冊の本にまとめた。

 同書では「テナント募集中の空きテナントを利用するため、とても短いスケジュールでプロジェクトを運営しなければならない」と説明したうえで、イベントを実施するまでに必要な企画書の制作や予算の組み立て方、チーム作り、物件の探し方、運営方法などについて解説。2014年10月に実施された「AKITEN 2014」で実際に使われた運営体制表やタイムスケジュール表、プレスリリース文なども資料として紹介する。

 「オーナーから使えると言われるのは約1カ月。その中でやるには綿密なプロジェクトマネジメントが必要」と代表の及川賢一さん。「プロジェクトマネジメントは就職後、企業の中で覚えることがほとんどで、それが後々、まちづくりに生きてくることも多いと思うが、まちづくりの中からそのやり方を覚えるというのもありのはず」と話す。

 写真やイラストをふんだんに使い読みやすくなるよう工夫。「イベントに興味がある方だけでなく、大学生、高校生にもプロジェクトマネジメントの入門書として使っていただける」。ホームページもリニューアルし、空きテナントを一時的に貸したい人と借りたい人の間をつなぐマッチングコーナーを設けるなどしており、「空きテナントをもっと使いましょうということをずっと訴え続け、アーティストの力を借りて、そのことを発信してきた。空きテナントを誰もが使えるものにするというインフラはできたと思うので、これからはもっと使っていただけるように促していきたい」と意気込む。

 冊子は無料で1500部を制作。同団体の活動拠点「AKITEN BASE CAMP」(八王子市旭町)で配布するほか、希望者には発送代金着払いでの発送も受け付けている。

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