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八王子産米の純米吟醸酒「高尾の天狗」出荷 今年は飲食店向けに一升瓶も

2シーズン目を迎えた「高尾の天狗」を紹介する西仲さん(右)と河内屋の栗城優一八王子支店長

2シーズン目を迎えた「高尾の天狗」を紹介する西仲さん(右)と河内屋の栗城優一八王子支店長

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 八王子産のコメで造られた純米吟醸酒「高尾の天狗(てんぐ)」の出荷が2月24日、始まった。製造・販売するのは舞姫(長野県諏訪市)。

今回出荷した720ミリリットル入りと業務用の一升瓶

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 代表銘柄「信州舞姫」「翠露(すいろ)」で知られる同蔵元。「高尾の天狗」は、酒類・飲料卸の河内屋(西東京支社=八王子市元横山町1)取締役で蔵主も務める西仲鎌司さんらが八王子のまちおこしのため、地元農家とタッグを組み作り上げているもので昨春初めて出荷。市内限定で2200本を販売したところ大きな話題を呼んだ。

 市内の契約農園で育てられた酒造米と地元農家生産の食用米「キヌヒカリ」を合わせて使用。昨秋には八王子市高月地区で市民の協力も得ながら稲刈りを行うなど、今シーズンに向けた準備を進めてきた。

 今シーズンは昨年よりも販売量を増やし、720ミリリットル入り3600本に加え、市内の飲食店向けに業務用一升瓶2000本を新たに生産。酒造米の1つを「山田錦」から「美山錦」に変更したほか、酵母も工夫することで「昨年のものよりはうま味のある辛さになるようにした」と西仲さん。

 ラベルには、高尾山薬王院貫首の大山隆玄さんが揮毫(きごう)した「高尾の天狗」の名と共に、同寺の開運うちわや天狗をデザイン。「全量八王子産米使用」のラベルも貼るなど地元の酒であることをアピールする。3月以降、酒かすを使った「吟醸酒のわさび漬け」の販売も始める予定で、「コメから酒かすまで全てを八王子で消費する体制を作りたい」と話す。

 既に来シーズンに向けた動きも始めており、「1タンク分生産量を増やしたいので、1.5倍のコメが作れるようにしたい」という。田植えの段階から酒を提供する飲食店の店主らに協力してもらうことも考えており、「一から作り上げる過程を日頃のトークの材料にしてもらえるようにできれば。日本酒では珍しい地産地消をやってみたい」と意気込む。

 720ミリリットル入りは道の駅「八王子滝山」(滝山町)や市内酒店などで販売。価格は1,400円(税別)。一升瓶は「そば酒房 凜や」(子安町4)、「高尾山名主 いろりの里 ごん助」(南浅川町)などで提供されるという。

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