工学院大の学生が「鳥人間コンテスト」出場へ準備着々 7年ぶりに参戦

大会出場に向け準備を進めている「Birdman Project Wendy」

大会出場に向け準備を進めている「Birdman Project Wendy」

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 工学院大学犬目校舎(八王子市犬目町)に拠点を置く学生プロジェクト「Birdman Project Wendy」が7月30日、滋賀県・琵琶湖で行われる「第40回鳥人間コンテスト2017」の出場に向け、準備を進めている。

素材の加工なども自分たちの手で行っている

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 読売テレビ放送が主催し、今年で40周年を迎える同コンテスト。「Birdman Project Wendy」が出場するのは、2010年以来7年ぶり5度目。今回は「人力プロペラ機ディスタンス部門」に出場することが決まっており、新機体「燈火(ともしび)」の製作などを行っている。

 2001年の発足以来、2005年に滑空機部門第4位、2008年に人力プロペラ機ディスタンス部門で第5位を記録。しかし、「引き継ぎがうまくいかなったようで技術も白紙に戻ってしまった。13・14代目で立て直し始め、トライアンドエラーを繰り返し、2~3年かけてここまで来られた」と先進工学部機械理工学科3年で学生代表の小笠原大地さん。

 現在は38人の学生が在籍。そのうちの半数は1年生だという。「1年生が半数ということで、新しいチームを作り上げているところ。ほかのチームと比べたら遅いとは思うが、急ピッチで機体の製作もしている」。「燈火」の設計は昨春から開始。「そもそも自分たちのチームの完成した機体を見たことがない。資料もほぼなかったので完成型が見えない中でやっていた。これはきつかった」と振り返る。

 設計通りに作った翼を精度の問題から作り直すなどこだわっているという。「翼班は毎日22時ほどまでやって、2週間かけて作り直した」。分からない部分については、他大学の資料を見たり話を聞きに足を運んだりと努力を重ねている。「走行試験をしたこともないし、テストフライトをやったこともない。タイムスケジュールなど運用についても分からないので、本番までにやることはいっぱいある。全部が初挑戦で全部頑張っている」と小笠原さん。

 パイロットを担当し、チーム内では「空飛ぶゴリラ」と呼ばれ愛されている先進工学部機械理工学科3年の大野孝太郎さんは「機体の製作に携わりながら、毎朝授業の前に自転車に乗ってトレーニングしている。みんなの作ってくれた飛行機を飛ばす立場の人間なので、メンタルも整えていかなければいけない」とした上で、「出るからにはテレビを見ている人にすごいと思ってもらえるフライトができたらいい。ほかの大学にも負けないように準備してきているつもりなので、気持ち的には優勝を狙っていきたい」と意気込む。

 これまでのチームとしての最高記録は、2008年に記録した963.50メートル。「目標は1キロ。これまでの最高記録を狙っていく」と小笠原さん。「パイロットは歴代最強だと思うので、あとは機体さえなんとかなければいけるんじゃないかと思っている。応援席でも自分たちのカラーを出しつつ盛り上げていければ」と話す。

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