京王電鉄は12月19日、国土交通大臣に鉄道運賃の改定を申請したと発表した。
来年4月1日に消費税が5%から8%に引き上げられることに伴って行われる今回の改定。「PASMO」「Suica」などのICカードを利用した場合で1円単位、券売機で切符を購入する場合で10円単位の運賃を設定するなど新たな取り組みも行う。
定期以外の乗車では距離ごとに運賃が変わるが、現行120円となっている初乗り運賃は、ICカード利用の場合で124円、切符の場合で130円と、それぞれ設定。ICカード利用の方が6円安くなることになった。それぞれの運賃が同一になるのは、31~37キロ区間の340円(現行330円)と、京王八王子~新宿間に当たる38~44キロ区間の360円(同350円)のみで、それ以外ではICカードの方が1円~9円ほど安くなる。
定期については、これまで通り10円単位で申請。一番距離が短い1~4キロ区間では、通勤=4,610円(同4,500円)、通学=1,840円(同1,790円)に、それぞれ引き上げる。京王八王子~新宿間で1カ月定期を購入する場合、通勤=1万3,500円(同1万3,190円)、通学=4,420円(同4,310円)となる。
今回の改定について、「鉄道運賃に消費税率引き上げ相当分を適正に転嫁するため」と同社担当者。改定率は定期と定期外を合わせて平均2.857%で、現在、1000円からとなっているICカードをチャージする際の最低金額を、「500円や100円などにすることも含めて検討していきたい」としたうえで、「ICカード乗車券を利用しやすい環境の整備も進める」とも。