八王子駅北口のチャレンジショップ「はちチャレ」（八王子市中町）で7月4日・5日、子宮頸（けい）がんの正しい理解に向けて啓発を図るイベント「子宮頸がんゼロの街キャンペーン」が行われる。

若い女性に向けて、チラシも用意

　市民レベルで子宮頸がんの早期発見の大切さや積極的な検査受診を呼び掛けている「子宮頸がん早期発見プロジェクト アイジェンヌ」が主催する今回のイベント。当日は子宮頸がんの知識や自宅で受けることができる検査キットなどについて紹介するほか、簡単なクイズに答えることで、「農業でまちづくり」をコンセプトに新規就農の支援などを進めるFIO（堀之内）が手掛ける「結び米」などを進呈する催しも行う。

　同プロジェクトは、西八王子で「Member's Bar D」（千人町2）を営む宮澤美恵子さんら有志が集まって手弁当で行っているもの。子宮頸がんの検査キットを開発・販売しているアイラボ（下恩方）と協力しながら進めている。

　「私自身、婦人科系の病気をしたことがあるが、こういうキットがあることは知らなかった。日本では、女性の検査受診率が30％を切っており、欧米が7割を超えていることを思ってがくぜんとした」と宮澤さん。アンケートを取ったところ、恥ずかしい、忙しいなどの理由で検診に行きたがらない女性が多いことも分かり、「早期発見すれば必ず治る病気なのにもかかわらず、今でも年間3000人ほどが命を落としているのは問題。民間レベルでできることをやっていこうと1年ほど前から地道に活動している」と話す。

　同プロジェクトでは、10～30代の女性やその親に子宮頸がんのことを知ってもらうことを目指して、今後もさまざまな活動を行っていく方針。「大げさなことはできるとは思っていないが、まずは八王子から始めて、市民レベルで全国に広げていけたら。2017年までに検診の受診率を65％に上げたい。若い人の問題でもあるので、東京ガールズコレクションのようなイベントにもブース出展し、検査を受けることがおしゃれだということになればいい」と宮澤さん。

　今月16日には、西放射線通り商店街（ユーロード）通り沿いにあるコワーキングスペース「8Beat（エイトビート）」（三崎町）で、アイラボの椎名義雄所長を講師に迎え、「子宮けい癌（がん）を正しく知ろう！」をテーマにしたセミナー＆相談会も予定。定員は20人で、参加申し込みはフェイスブックなどで受け付けている。参加費は1,000円。

　ヒトパピローマウイルス（HPV）が主な原因となる子宮頸がん。性交渉により感染することで知られており、日本では近年、20～30代の若年者の罹患（りかん）率が急激増えていることでも問題となっている。

　開催時間は10時～19時。