八王子駅近くの西放射線通り商店街(ユーロード)通り沿いにあるコワーキングスペース「8Beat(エイトビート)」(八王子市三崎町)で1月17日と23日、今月24日に行われる八王子市長選挙を前に模擬投票が行われる。
中央大学(東中野)の学生による団体「Vote at Chuo!!」との共催で行われる今回の催し。2012年に行われた前回の市長選の投票率が34.95%と低かったこともあり、今回の選挙を盛り上げようと企画。実際の市長選とは異なり、八王子在住の人でなくても投票できるほか立候補者に一言コメントを残せるようにするなど工夫を凝らす。
「Vote at Chuo!!」はもともと若者世代の投票率向上を狙って、同大八王子キャンパス内に期日前投票所の設置を進めようと学生有志が集まり昨年5月に結成。現在は20人を超えるメンバーが若者の政治参画を進めようと活動している。模擬投票を行うのは今回が初めてで、「若い人だけではなく全体の投票率が下がっているので、一人一人が関心を持って、この街がどういう状況なのかとか、面白い方向に向かうためにはどうしたら良いのかを考える必要がある。そのために、いろいろな世代の方が来る場所でイベントを開きたかった」と企画に携わる同大法学部3年の矢橋香緒里さん。
イベント初日に当たる17日はちょうど公示日。選挙公報がまだ配布されていないこともあり、市長選の立候補予定者を取材し、主な政策をまとめるなど模擬投票に向けた準備を進めている。八王子には11万人の学生がいるといわれているが、「大学の中で1000人にアンケートを採ってみたところ、住民票を八王子に移していない人が7割。そうすると、八王子市民としては投票することができない」とした上で、「この街に一言ある人が来てくれれば。選挙について身近に語り合う場所になればいい」と参加を呼び掛ける。投票結果については、公職選挙法により実際の選挙が終わるまで公表することはできないものの、何らかの形でまとめる予定だという。
「Vote at Chuo!!」代表を務める同大法学部2年の古野香織さんは今回のイベントについて、「学生が選挙を通して何ができるかという可能性を探りたい」とした上で、「中大生の中から、100人には来てほしい」と目標を掲げる。
今夏の参議院選挙より選挙権年齢が引き下げられ18歳から投票できるようになることから、2月以降は都内の高校で出前授業を行っていく方針。「高校2年生の中には『政治・経済』の授業を受けていないまま選挙には行くことができるようになる人も出てくる。そうなると、『分からないから行かない』という人が多くなると思うので、選挙に行くきっかけがつくれれば。政治的に中立にならなければならないこともあるので、学校の先生が教えるよりは、大学生の立場をうまく利用しながら、1、2歳上の学生が対応するほうが良いのでは」と話す。
開催時間は10時~17時。