松栄山了法寺(八王子市日吉町)は10月31日から、トリワークス(渋谷区)が展開する携帯電話向け課金代行サービス「QTカード」を使い、同寺のお経を携帯電話向けに配信する。
同カードは待受画像やFlash等のモバイルコンテンツを物販することができるもので、今回から動画コンテンツの取り扱いを開始。動画としては同寺の「モバイルお経」が初めての採用案件になるという。
同寺は1489年に開山した日蓮宗の寺。新護弁財天を祭っていることから、八王子市内の7寺で構成する「八王子七福神」の一つとしても知られる。今年6月にはイラストレーターのとろ美さんがイラストを担当した「萌え看板」を入り口に設置。ホームページにも「萌えキャラ」を登場させたところ、7月中旬ごろからインターネットを中心に話題となり、現在では「萌え寺」の愛称でも知られる。
今回、同寺の記念グッズとしてカードを制作。カードの表面には同寺のキャラクターが印刷されており、裏面のQRコードを携帯電話で認識させることで、同寺の中里住職が読経した「妙法蓮華経如来寿量品第十六(自我偈)」(みょうほうれんげきょうにょらいじゅうりょうほん だいじゅうろく(じがげ))の動画がダウンロードできる。ダウンロードはQRコードを認識させた携帯電話のみ可能。
「現代社会では、『お経』は亡くなられた方に向けたものだと思われている。しかし、お経は本来生きている方にも聞いていただきたいもの」と中里住職。「仏がすべての方をいとしく思っているということを、今の時代に伝えていくにはどうしたらいいのか。そう考えたときにケータイならばいつでもどこでも仏の言葉を聞けるのではと考え、QTカードの採用を決めた」と話す。
QTカードの価格は500円。