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日野自動車と三菱ふそうの経営統合 持ち株会社名は「アーチオン」に

2023年秋の「ジャパンモビリティーショー」では並んで出展した日野自動車と三菱ふそう

2023年秋の「ジャパンモビリティーショー」では並んで出展した日野自動車と三菱ふそう

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 日野自動車(日野市日野台3)が10月9日、2026年4月に三菱ふそうトラック・バス(以下、三菱ふそう)と経営統合し、両者の持ち株会社の社名を「ARCHION(アーチオン)」にすると発表した。

日野自動車の小木曽社長は持ち株会社の最高技術責任者(CTO)に就任

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 両者間の経営統合については、日野自動車の親会社であるトヨタ自動車、三菱ふそうの親会社である独・ダイムラートラックも含めた4社間で2023年5月に経営統合に向けた基本合意書を締結。今年6月に4社間で経営統合に関する最終合意を締結し、日野自動車と三菱ふそうの両社を100%子会社とする持ち株会社が2026年4月から事業を始めると明らかにしていた。

 今回は持ち株会社の社名のほか、本社所在地を品川区とすることなどを発表。社名は英語で弓形の構造物を表す「ARCH(アーチ)」と、長い期間を意味する「EON(イーオン)」を融合した造語で、日野自動車は投資家向けに発表した資料の中で、「会社とステークホルダー、そして、三菱ふそうと当社をつなぐ絆を、また、輸送の未来を創造し、よりよい暮らしを次世代に受け継いでいく志を表している」と説明する。

 持ち株会社の経営陣も明らかにし、最高経営責任者(CEO)には三菱ふそうのカール・デッペン社長が就任する。最高財務責任者(CFO)は三菱ふそうのCFOを務めるヘタル・ラリギ副社長、最高技術責任者(CTO)には日野自動車の小木曽聡社長が就く。

 経営統合後は製品開発や資材調達、生産、物流などさまざまな分野で統合・効率化を進める。2028年末までには両社合わせて、現在、5カ所ある国内のトラックの生産拠点を、三菱ふそうの川崎製作所(神奈川県川崎市)、日野自動車の古河工場(茨城県古河市)と新田工場(群馬県太田市)の3カ所に集約する。

 小木曽社長は「何よりもまず、お客さまを起点に物事を考え、お客さまのビジネスの成功に貢献することを目指す。私たちには、それぞれの地域でお客さまとの強い絆があり、これをより確かなものとしていくために重要なのは、お客さまや社会との接点である私たちの商品に磨きをかけていくこと」と話す。

 車両とインターネットを接続する「コネクテッド」、自動運転、カーシェア、電気自動車の普及の4つをまとめた「CASE」の技術開発を4社で加速させたうえで、「商用車の未来を共に作る。そのためにも互いに学び合い、多様性を尊重する企業文化を作り上げていく」とも。

 協業の詳細などについては、今後、発表する予定。

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