八王子でアートイベント「エントランス・ザ・カサド」-国際チェロコンクール関連で

学生による「ショッププロデュース」が行われた食器店「山田屋」(八日町9)

学生による「ショッププロデュース」が行われた食器店「山田屋」(八日町9)

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 八王子市芸術文化会館(いちょうホール、八王子市本町)で11月27日に始まった「ガスパール・カサド国際チェロコンクール in 八王子」の開催を受け、市内各所でアートイベント「エントランス・ザ・カサド」が行われている。

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 同コンクールはスペイン・バルセロナ出身のチェリスト、ガスパール・カサドの妻でピアニストとして知られる原智恵子さんが1969年から日本に帰国する1990年までの間、イタリア・フィレンツェで開催していたもの。原さんは2001年に亡くなったが、その遺志を引き継いだ八王子の市民有志が同コンクールの再開を計画。2006年11月、16年ぶりに復活を遂げた。今回、同コンクールは3年ぶり2回目の開催となる。

 「エントランス・ザ・カサド」は同コンクールの周知を図るのが目的。6つに分けられたプロジェクトをJR八王子駅周辺の西放射線通り商店街(ユーロード)、京王八王子駅周辺、西八王子駅周辺など各所で開催する。

 今月28日・29日にはユーロードを会場にさまざまなワークショップを展開する「まちなか体験」を実施。チェロ、コントラバス、バイオリンなどを実際に演奏する体験会などのほか、由紀さおりさんのアルバムのジャケットなどを手がけるイラストレーター・Boojil(ブージル)さんによる「似てない似顔絵ワークショップ」など、個性的な企画も用意する。事前予約制で定員が設けられているものもあるが、運営を担当する学生デザイナーユニット「TRICKY(トリッキー)」の岸さんによると、「まだ余裕があるので、直接会場に来てほしい」という。イベントは両日ともに11時から。

 横山町公園(横山町)に設けられた特設ステージでもライブイベントを実施。野外ライブイベント「FUJI ROCK FESTIVAL」にも出演した経験を持つユニット「ショピン」など、さまざまなミュージシャンが登場する。

 28日・29日と12月5日・6日にはチェロを中心としたクラシックコンサートを八王子東急スクエア(旭町)など、さまざまな店を巡って行う「まちなかコンサート」を実施。八王子のNPO「チェロ・コンサートコミュニティー」が昨年度から行っている「アーティストバンク」制度に登録している演奏者が各会場を巡る。

 このほか、期間中には市内の空きビルやカフェなどをアート空間に変える「まちなかギャラリー」や美大生が「中華食堂 五十番」(横山町)などの店とコラボレーションする「ショッププロデュース」なども実施。「カサドランチ」などカサドの名前を使った商品やメニューを並べる「まちなかカサド」には50店ほどが参加しているという。

 イベントのクライマックスに当たる12月5日・6日には同コンクールの優勝者を祝う「祝祭カサド」も予定。これに合わせて駅から延びるペデストリアンデッキ「マルベリーブリッジ」ではイルミネーションの点灯式を行う。

 イベントは12月6日まで。

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