国立高等専門学校機構(八王子市東浅川町)は12月18日、マイクロソフト(渋谷区)との間で高度IT人材の育成を目指して協力関係を作る「Microsoft Education Alliance Agreement(マイクロソフト・エデュケーション・アライアンス・アグリーメント)」を日本で初めて締結した。
同機構は国の独立行政法人で、2004年4月に設置。実践的な技術者を養成する目的で国立の高等専門学校(高専)を全国に55校展開している。協定は同社が公的な教育機関との間で包括的な協力関係を結ぶもの。日本では同機構との間で初めて結ばれる。
今回の締結に基づき、「高専生の学習環境や情報基盤の大幅な強化を行う」と同社。ソフトウエアの包括的ライセンス契約を結ぶことで、約6万人の職員、高専生が同社のソフトウエアを利用することが可能になる。「締結の規模は日本国内で過去最大規模」。
また、同社はプログラマー、ウェブデザイナー、インターフェースデザイナーなどを目指す学生を対象に昨年5月から自習用プログラム「Microsoft DreamSpark」を提供。同社のプログラム開発環境「Visual Studio」やWeb制作環境「Expression」、「Windows Server」などを無償で使用することができるものだが、これまでは学校単位で同社と契約を結ぶ必要があったほか、個人で利用する時は高専生の場合、4年生、5年生に利用が限定されていた。今回の協力関係の締結で、「高専の全学生が、技術者が利用するソフトウエア開発環境やデザインツールを活用できる」と同社。今後、同プログラムを利用した講義なども実施する予定だという。
このほかにも同社は、教育機関向けのコミュニケーションサービスの提供や同社が認定する資格取得機会の拡大、インターンプログラムの実施など、さまざまな取り組みを行う。