高尾山でケーブルカーやリフトを運行する高尾登山電鉄(八王子市高尾町)は2月6日から、交通系ICカードの自動券売機での利用を開始する。
高尾山のケーブルカーは1927(昭和2)年に開業。ふもとの「清滝」駅と高尾山中腹にある「高尾山」駅間の1キロを約6分で行き来する。31度18分という日本で一番の急こう配を持つケーブルカーとしても知られる。リフトは1964(昭和39)年に開業。登山口にある「山麓駅」から山腹にある「山上駅」までの約900メートルを約12分で行き来する。昨年4月~12月末の利用者数は約160万人。
今回の導入に至った理由について、同社営業企画課の町田さんは「京王線沿線やJR中央線沿線での交通系ICカードの普及に伴うもの」と話す。私鉄系の「PASMO」とJR東日本の「Suica」が利用できる。すでに1月23日から券売窓口での取り扱いを開始しており、「1日の利用率は現在、4%前後」だという。
今月6日からは新たに自動券売機での取り扱いも開始。ケーブルカー、リフトの全4駅で利用することができるようになる。各券売機は「チャージ」には対応していない。
ケーブルカーやリフトの駅では自動改札が採用されていないため、今のところ経済的な効果は見込んでいない。しかし、「『PASMO』の導入により多方面に宣伝をしていただいている。こうした相乗効果によりお客さまが増える事を期待している」と町田さん。
料金は、往復=大人900円・子ども450円、片道=大人470円・子ども230円。