コンビニエンスストア「サンクス」を展開するサークルKサンクス(中央区)と、ドラッグストア「セイジョー」などを展開するココカラファインホールディングス(大田区)は5月12日、コンビニと薬局を併設した新業態店を多摩センターに出店する。
両社は個人消費の不振やコンビニ業界の成長の鈍化、薬事法の改正に伴うドラッグストアへの異業種からの参入など、さまざまな状況の変化を受け、昨年12月に業務提携を実施。既存のドラッグストアをベースとした新業態を開発し、今年度から実験店舗の出店を進めると発表していた。
今回出店するのは「『サンクス』『セイジョー薬局』多摩センター落合」店(多摩市落合)で、新業態を採用したものとしては初めての出店。周囲には京王線・小田急線の多摩センター駅のほか、多摩センター三越などの商業施設やサンリオピューロランドなどのアミューズメント施設、「進研ゼミ」で知られるベネッセコーポレーションの東京本部などのオフィスもあり、「コンビニ・ドラッグ機能に加え、従来から調剤薬局など医療に対するニーズがあった」とサークルKサンクスの広報担当者。出店に当たっては、ココカラファインHDがサークルKサンクスにフランチャイズ加盟する形を取り、従業員の採用などの運営は同HDが行う。
店舗面積は全体で約150坪。このうち、約40坪をサンクスが、約110坪をセイジョーが利用する。店舗内のレイアウトやデザインは各社が行い、レジも別々に分かれているが、コンビニ部分とドラッグストア部分を自由に行き来できるように設計し回遊性を高めた。取扱商品数は計1万点。「雑貨についてはセイジョーが取り扱っているため、かぶらないようにサンクスではあまり扱わない」と担当者。このため、サンクスの標準的な店舗と比較すると、全体の品数としては約6割程度になるという。
セイジョー側には調剤薬局と訪問看護ステーション、居宅介護支援事業所を併設。「地域のお客さまの生活とヘルスケアに対するニーズに幅広く対応することが可能」。
営業時間は、セイジョー=9時~21時、サンクス=7時~23時。調剤薬局は6月から営業を始める予定。