企業や大学、市民団体などを対象とした多目的施設「エイビットスクエア」(八王子市南町)で10月15日、八王子にサテライトの設置を目指す多摩大学大学院(本部=多摩市)による模擬授業が行われる。
同施設は、八王子の通信機器メーカー「エイビット」(南町)本社内に置かれた地域密着型人材育成センター。同社の檜山竹生社長や多摩ニュータウン・長池公園エリアで地域活性化に取り組むNPO法人「フュージョン長池」の富永一夫理事長が中心となって、今年6月に設立。現在、市が50歳以上の人を対象に行っている起業支援プログラム「はちおうじ志民塾」の講義会場などとして使われている。
同大学大学院の講義は現在、品川駅前に置かれている「品川キャンパス」で行われているが、「社会人が学べる大学院を多摩地域にも置きたい」と富永さん。そこで、「エイビットスクエア」を大学院のサテライトとして活用しようと同大学に働きかけた。今回は開設を前提に一般からの反響などを確かめようと模擬授業を企画した。
模擬授業の開催は初めて。今回は同大学大学院の橋本忠夫教授が「実際に使える経営学とは?」をテーマに授業を行う。「『実際に使える』ということは、経営学を学問と位置付けるスタンスからは無理がある」と橋本教授。実際の経営にも生かせる「経営実学」について、「可能な限り具体的事例を基にフランクに議論したい」とも。授業の模様はユーストリームで配信するほか、当日はサテライト開設に向けた説明会も行う予定。今後の模擬授業の展開などについては未定だが、「来年4月の開設を目指して関係者と協議中」。
18時30分開講。定員は80人。参加無料。参加には事前の申し込みが必要。