京王電鉄は12月2日、京王聖蹟桜ヶ丘ショッピングセンター(多摩市関戸1)のリニューアルに合わせて、多摩地区としては初めて「発電床」を導入した。
「発電床」は内部に圧電素子を内蔵し、人が歩行した際に発生する振動を電気エネルギーに変えるもの。音力発電(神奈川県藤沢市)が開発・製造する。同ショッピングセンターは1986(昭和61)年に開業。現在、A館~C館までに京王百貨店や京王アートマン、京王ストアなど約140店舗が出店している。
同SCでは、2006年に太陽光発電システムを、昨年には壁面緑化を導入するなど環境保全への対策を積極的に進めており、今回は来店客に環境への意識をさらに高めてもらおうと導入を決定。B館5階「ファッション専門店街」のリニューアルに合わせ、フロア共用部である通路の柱部分に導入した。
コンセプトは「環境について、見て、触れて、考える場」。システムは通路の柱から床にかけて設置されており、床の上でジャンプすると柱に取り付けられたLEDランプが光るほか、モニターに表示されている画面が切り替わる。京王線の車両の姿を表示する面と、地元の商店会を通じて集めた子どもたちが描いた絵を表示する面の2面があり、それぞれ独立して動作する。
男性客の取り込みを目指してフロアをリニューアルしたこともあり、「通路の椅子で休んでいるお父さんがいて、子どもがピョンピョン飛び跳ねているというシーンを考え、この場所にした」と同社SC営業部の菊池さん。「体験しながら環境について考えてもらえれば」。
同フロアの営業時間は10時~20時。