京王電鉄は1月14日、同社の通勤型電車「京王6000系」が今年3月に引退することを受けた催し「『ありがとう6000系』イベント」を始めた。
同車両は1972(昭和47)年から1991年までの間に計304両を製造。同社として初めてワンハンドルを採用し、京王線を走る通勤電車のフラッグシップモデルとして知られる。2009年10月には塗装を最初期当時に復元したものが登場するなど話題も提供してきた。
同社では2001年に導入された「9000系」など後継車両の登場を受けて順次同車両からの切り替えを実施。現在は東府中駅~府中競馬正門前駅間の「京王競馬場線」と高幡不動駅~多摩動物公園駅間の「京王動物園線」でのみの運用となっている。今回、同社が進める2010年度中の全車両のバリアフリー化、省エネルギー化などを受け引退が決定した。
運用は今年3月までだが、「引退の詳しい日時はまだ決まっていない」と同社広報部の横山さん。今回は引退記念イベントの第1弾として実施。第2弾以降については「今、検討を進めている段階」だという。
今月14日から始まった第1弾では、運行する電車に「ありがとう6000系」と記されたヘッドマークを掲示。14日から今月下旬までの間は京王競馬場線を、2月1日から3月上旬までの間は京王動物園線を、それぞれ走る。これに合わせて、同日から府中競馬正門前駅、多摩動物公園駅の各駅に引退記念スタンプも設置。用意したのは車両のイラストとともに「ありがとう6000系」「1972-2011」の文字が記されたスタンプで、それぞれの駅でイラストが異なる。3月11日まで。