京王電鉄は2月27日、同社の通勤型電車「京王6000系」が今年3月に引退することを受けて記念乗車券を発売する。
1972(昭和47)年から1991年までの間に計304両を製造した同車両。同社として初めてワンハンドルを採用し、京王線を走る通勤電車のフラッグシップモデルとなった。
同社では2001年に導入された「9000系」など後継車両の登場を受けて切り替えを進めており、現在は東府中駅~府中競馬正門前駅間の「京王競馬場線」と高幡不動駅~多摩動物公園駅間の「京王動物園線」でのみの運用となっている。2010年度中の全車両のバリアフリー化、省エネルギー化などを進める同社。「6000系」の運用を今年3月までと決め、今年1月から「『ありがとう6000系』イベント」と題した引退記念企画も進めている。
発売する記念乗車券は「D型券」と呼ばれる縦3センチ、横8.8センチの硬券。京王線の新宿・京王八王子・高尾山口・府中競馬正門前・多摩動物公園発の計5枚をセットにする。各乗車券にはそれぞれ異なる車両の姿をデザインしたほか、台紙にも同車両が「特急 京王八王子行き」「特急 高尾山口行き」として並んだ姿をあしらった。
2月27日7時から、京王線・京王井の頭線の全69駅で販売。3,900セットを用意するが、これには「6000系が活躍した39年間とありがとうの『サンキュー』の意味を込めた」と同社。価格は1セット1,200円で、1人5セットまで。