国土交通省が3月22日に発表した全国各地の公示地価で、八王子駅前の地価が多摩地区全体の商業地価格高3位を記録した。
東京都内は1990年代半ばから地価が下落。八王子でも2000年代後半に一時プラスとなったものの、2010年=マイナス6.9%、昨年=マイナス2.7%と全用途の平均変動率が再び下落に転じている。
今年も八王子の公示地価は下落し、全用途では対前年マイナス1.4%と算出。商業地については対象の18カ所全てが下落し、平均価格は41万6,100円だった。
商業地で最も高額だったのは、富士そば八王子店などが入居する「第1ロダンビル」がある八王子駅前の「旭町2-6」。同所は1平方メートル当たり、2010年=240万円、2011年=235万円とされていたが、今年は226万円に。昨年と比べてマイナス3.8%、9万円下がったが、多摩地区全体では吉祥寺、立川に続き、今年の商業地価格高3位を記録した。
住宅地の地価は平均11万1,100円で、1.4%のマイナス。準工業地=マイナス1.2%、工業地=マイナス1.7%など、それぞれ昨年と比べて幅は縮小したものの下落傾向を示した。
公示地価は地価公示法に基づき同省の土地鑑定委員会が毎年発表するもの。地価の動向を示す指標の一つで、公共事業で使われる用地の取得の際には価格算定の基準となる。「住宅地」「商業地」「準工業地」「工業地」など利用用途に分けて発表。都内では2606地点が対象となっている。