高尾山薬王院（八王子市高尾町）で10月11日、一般向けに秋をテーマとした精進料理「もみじ膳」の提供が始まる。

　通常は予約制で、「高尾膳」（3,500円）、「天狗膳」（2,500円）という2種類の精進料理を提供している同院。毎年秋の到来に合わせて旬を生かしたメニューを開発。期間限定で提供している。

　今回の「もみじ膳」について、「秋なので蒸し物を入れたり、食材にも旬の物を使ったりするようにした」と同寺総合案内の担当者。「肉・魚は使わない」といった精進料理の基本を守りながらも、揚げ物や汁物など6品を用意。ポン酢ジュレを合わせた生湯葉や紫イモ、マイタケなどを味わえる「秋野菜の朴葉（ほおば）蒸し」、トマトとこんにゃくによる造り、とろろ汁など秋の味覚を生かした献立をまとめ上げた。

　「もみじ膳」は、期間中の平日に展開。1日50食ほどを用意する。個人の場合、当日受け付け分のみ対応し、「もみじ膳」のみを提供。5人以上の団体については、事前予約に対応するほか通常メニューも選ぶことができる。これは秋の高尾山が登山客で混雑することから、事前に予約しても受付時間に間に合わないことがあるため。「秋はケーブルカーも駐車場も込む」と担当者。「午前中に着いても、山の上に来た時には15時ごろになっていることもある。座る場所がないほどの人出の時もあるので、お越しいただけた方だけにさせていただいている」という。

　事前予約で満室になった場合は当日受け付けを中止することもあるため、同寺では訪れる前日までに電話確認を呼び掛ける。「無くなり次第終了するので、お越しいただく場合は午前中の方が確実」とも。

　会場は同寺大本坊大広間。受付時間は11時～14時。価格は2,500円。12月7日まで。