八王子北口の駅ビル「CELEO(セレオ)八王子 北館」で10月23日、招待客などを対象にプレオープンイベントが開かれた。
今回のプレオープンは招待客のほか、新たに始めるポイントカード「セレオカード」に事前入会した客1万人などを対象に行ったもの。来店予想が2万人ということもあり、一部の客は八王子駅から甲州街道に向かって伸びる地下道に誘導するなど対処したが、それでも駅前には長蛇の列ができた。当日は予定より15分早い14時15分にオープン。多くの客が店内へとなだれ込むところ、同店スタッフがあいさつして応じた。
プレオープンに先駆け、報道機関などを対象に内覧会も実施。今回、「駅ビル最大級」を売りに約200店が出店する同ビル。「立川がある中で八王子をどうしていこうかと考えた」とJR東京西駅ビル開発(八王子市旭町)営業部担当部長の橋本さん。「そごうの撤退の際には署名が集まるなど、百貨店に対する期待が大きいことも感じ取っていた」。そこで、同じ駅ビルである「ルミネ」「アトレ」などとは差別化を図り、ミセスやママ、キッズ層をメーンターゲットに店舗を計画。「郊外型ショッピングセンターとも戦っていけるような品ぞろえ。駅ビルだが生活全般を支援できるようなものは初めてでは」と話す。
改装に当たっては、デザインのコンセプトを「お散歩セレオ」に設定。「お客さまに対して親しみを感じられるような施設を目指した」と橋本さん。駅コンコースから2階エントランスへ続く道幅の拡張や天井高の改善、3階からだった吹き抜けを2階から始めるなど、さまざまな取り組みを展開。これまで上層階に向かうためには移動が必要だったエスカレーターの導線も見直したほか、外壁を赤御影(みかげ)から白を基調としたものに変更するなど居心地の良さを重視した改装を行った。
プレオープンの直前まで準備が進められ、「昨夜も12時過ぎまでペンキを塗っていた」と店長の大熊さん。「ご不便をおかけしていたので、一日も早くオープンして八王子の皆さんを安心してもらいたかった」。JR東京西駅ビル開発としても、「リスクを取った挑戦」としたうえで、「北館、南館合わせてセレオ八王子。北館にないものは南館、南館にないものは北館と一体として相乗効果を出す形を目指したい」と話す。今後については、上野原など山梨方面も商圏に見ながらも、「お客さまとコミュニケーションを取りながら、八王子の皆さまにご愛顧される店にしたい」と意気込む。
同ビルは地上10階、地下2階。延べ床面積は約7万3800平方メートル。1月末のそごう八王子店閉店後、新たなショッピングセンターとしてリニューアルを計画。「Hachioji Life Style Station(八王子ライフスタイルステーション)」をコンセプトに準備を進めてきた。
グランドオープンは今月25日。営業時間は10時~21時(レストランは22時まで)。