八王子商工会議所(八王子市大横町)が1月4日、オリジナルのゆるキャラ「松姫マッピー」を発表するなど八王子からオリジナルキャラクターが次々と誕生している。
「萌え寺」として有名になった松栄山了法寺(日吉町)の「とろ弁天」やOS「Android(アンドロイド)」をモチーフにした「ドロイ子ちゃん」など、地元に密着したキャラクターの活躍が目立つ八王子。昨年にはゆるキャラの人気投票を行う「ゆるキャラグランプリ」で少林寺(滝山町)副住職の大石隆元さんを中心とした「八王子のゆるキャラを作ろう会」が展開するご当地キャラクター「たき坊」が都内3位を記録し、脚光を浴びた。
この流れに続くように、新たなご当地キャラクターも次々に誕生。今月4日に発表された「松姫マッピー」は、市内の女性経営者が集まり、昨年結成された組織「シルクレイズ」が作り上げたオリジナルキャラクター。同会は女性の視点から街作りへの提言を行うことなどを目的としており、今回は自身のブランド向上と地場産業を盛り上げるきっかけとなることを目指して、ゆるキャラ作りに取り組んだ。
キャラクターのモチーフは武田信玄の五女・松姫。武田家の滅亡後、現在の下恩方町に移り住むなど八王子の歴史と深く関わりのある人物として選んだ。「松姫マッピー」については、「八王子をハッピーにするためのゆるキャラ」と同会。「8月ごろから動き始め、メンバーが何度も打ち合わせを重ねた結果、とても品質の良い、ゆるキャラが完成した」という。
市の特産である織物を生かし、デザインから服飾まで全てを市内で展開。「『メードイン八王子』であることも特徴」とも。同会では活動を支えるサポーターの募集も進めており、地元への定着を目指している。
このほか、市観光課では昨年8月から9月末にかけて、天狗(てんぐ)をモチーフとしたキャラクターのデザインと名称を一般から募集。全国から寄せられた564件の応募の中から、手にヤツデのうちわを持つ「はっちお~じ」が選ばれた。12月1日には高尾山ケーブルカー「清滝」駅前で着ぐるみのお披露目式も行われたほか、八王子北口駅前の観光案内所「八王子インフォメーションセンター」にもキャラクターの姿をデザインした看板も設置するなど、市では観光PR事業での活用を進めている。
行政や団体だけでなく、八王子駅南口の商業ビルに展開する飲食店街「八王子ロマン地下」(子安町4)がオリジナルキャラクター「はっちか君」を展開するなど企業もキャラクターを使った活動を進めており、今年も八王子ではさまざまなキャラクターが話題を呼びそうだ。