八王子市内を通る国道16号と圏央道・あきる野インターチェンジまでの間を結ぶ都道「新滝山街道」が3月16日、全線で開通した。
圏央道へのアクセス道路として、地域高規格道路となっている「新滝山街道」。八王子市左入町とあきる野市牛沼の間の約7キロをつなぐもので、近年では、1998年には国道16号からかすみ学園通りまでの区間、2004年には高尾街道から秋留橋までの区間、2008年にはかすみ学園通りから谷野街道までの間がそれぞれ開通していた。
今回は谷野街道~高尾街道までの約2.6キロを約145億円かけて整備。片側2車線の本線と、側道と歩道を整備し、「自然豊かな地域なので、希少動物の繁殖期を避けた工程を組み、緑化ブロックなどを設けることで緑豊かな道路にした」と南多摩西部建設事務所の渡邉治平事務所長。これで全ての区間がつながり、全線開通を迎えた。
当日は15時の開通に先駆け、10時から八王子市戸吹町内に設けられた特設会場で開通記念式典を開催。地権者らのほか、石森孝志八王子市長や臼井孝あきる野市長も出席した。あいさつに立った石森市長は「24年度中に完成しなければ式典には出席しないと半ば冗談で言っていた」と述べ会場をにぎやかせた上で、「この場所に企業を誘致できるようにしたい」と意気込みを語った。
会場では「新滝山街道」からほど近い明治大学付属中野八王子中学・高等学校中等学部吹奏楽部による演奏も行われ、今回は卒業式を終えたばかりの高校3年生の部員が担当することが発表されると、集まった観客らから「卒業おめでとう」と拍手が上がった。その後、石森市長、地元の町会長らによるテープカット、今秋開催の「スポーツ祭東京2013」の公式キャラクター「ゆりーと」も参加し、くす玉を開破。警察の白バイを先頭に通り初めが行われたほか、地元・宮下町の山車や左入町のみこしも登場。大勢の人で山車を引き、開通を祝った。