京王プラザホテル八王子(八王子市旭町)で3月21日、中央大学(東中野)とJCNテレメディア(旭町)が共同制作する教養番組「知の回廊」の特別講演会「日本ワインの未来」に合わせて、日本各地のワインを並べた試飲会などが開催され盛り上がった。
今回は今年1月に放送された同番組の第95回「日本ワインの未来」を手掛けた同大商学部の原田喜美枝教授が講師を担当。金融分野を専門にしながら、日本ソムリエ協会呼称資格認定試験に合格し、ワインエキスパートでもある原田教授が国内ワイン産業の現状などをレクチャー。講演に合わせ、ワイナリーによる試飲会や即売会も行われた。
知識を得ながら試飲もできることから前評判も高く、150あった席は事前予約でほぼ満席に。当日は原田教授のほか、同大法学部の宮崎伸一教授も「ワインとメンタルヘルス」をテーマとした講演を行い、聴衆の関心を引いた。試飲会では、番組制作にも協力した白百合醸造(山梨県甲州市)、大和葡萄酒(同)など山梨県勝沼のワイナリーが登場。白百合醸造の内田由美子専務は「美しい畑の風景と原料の育つ様子、製造工程が一緒に見られるお酒はワインだけ」としたうえで、「ぜひワイナリーにも来て、でき立ての日本ワインを楽しんでほしい」と熱く呼び掛けた。
「アンケートを見ても予想以上の良い反響で驚いている」と同大とともにイベントを手掛けたJCNテレメディアの担当者。「日本ワインの現状を踏まえつつ、ワインと健康の関連性をお伝えできたことが評価をいただけたのだと思う」とも。「日本ワイン」シリーズではワイナリーを実際に訪問するツアーの企画なども進めており、「今後も、『知の回廊』のテーマから視聴者の皆さんの関心が高そうな話題を選びながら、番組とリンクしたイベントを企画したい」と意気込む。
「知の回廊」は、同大の教員や学生が取り組んでいる課題、話題について毎回テーマを決めて紹介するもので、2001年4月にスタート。同局を始めとした全国のケーブルテレビ局で放送されているほか、ユーチューブやアップル社の教育向けコンテンツ配信サービス「iTunes U」などでも視聴できる。