JR豊田駅近くに11月20日、「イオンモール多摩平の森」(日野市多摩平4)がオープンする。9月10日に行われた記者会見の席上で発表された。
1958(昭和33)年に建設された「多摩平団地」の再開発に合わせ、イオンモール(千葉市美浜区)が建設を進めている同施設。敷地面積約3万900平方メートルに、地上6階、塔屋1階、延べ床面積約7万5000平方メートルの施設を展開。今回、総賃貸面積約2万4000平方メートルに、核店舗のスーパーマーケット「イオン多摩平の森店」のほか、専門店約130店が出店する。
入り口に当たる「グランドフロア」には郵便局などが並ぶほか、1階は中央にフードコートを設けるなど食のフロアとして位置づけ。2階には「無印良品」「GU」「ザ・ダイソー」をはじめとしたアパレル・服飾雑貨・生活雑貨、眼科や歯科クリニックなどがまとまる。3階にはキッズ向けなど主婦や親子連れをターゲットとした店や多目的ホール「イオンホール」などを設ける。
専門店のうち、食やサービスの割合は53%。アパレル、雑貨など物販は47%で、このうち、イタリアン食材を扱う「goloso(ゴローソ)」は全国初出店となるほか、讃岐(さぬき)うどん専門店「丸亀製麺」の新ブランド「MARUGAME UDON」など関東地区初出店となる店舗が5店舗、東京初出店は12店におよぶ。
商圏は、車で10分程度の半径3キロほど。ターゲットは約7万7000世帯、約17万5000人で、これまでのモールと比べると狭く設定されている。30代~40代のファミリー層や豊田駅を利用する客をメーンに、「1日に何度でも利用できる店舗構成にした」と同施設のゼネラルマネジャーを務める中谷さん。
多摩エリアに本社を持つ地元企業も多く出店。ケーキショップ「バーゼル」や無添加のスイートポテト「高尾ポテト」をはじめに八王子の企業など17店舗が軒を連ねる。地元企業の出店について「ショッピングモールの基本で、まだ少ない」とイオンモールの岩本博専務取締役。「2015年の秋以降に外部棟ができるので、それができれば地元の比率はさらに高まるのではないか。地元の舌や好みに合わせたサービスを提供していただきたい」と話す。
2015年秋には、周辺地域で毎夏行われている「ひのよさこい祭り」を眺めることができるスペース「よさこいデッキ」を西側レストラン街の屋上階にオープンさせるなど地元へ根付いた店作りに特に力を入れる。岩本さんは「地域住民の皆さん、豊田駅周辺に通勤・通学されている方へ地域のコミュニティー拠点として整備を図っていく」と意気込む。
営業時間は専門店=9時~22時、レストラン街=10時~23時、多摩平の森店=7時~23時。