八王子で「フラチナリズム」2000人規模公演 メジャーデビュー曲披露、「重大発表」も

終演後には、フラチナリズムのメンバーと観客で記念撮影

終演後には、フラチナリズムのメンバーと観客で記念撮影

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 オリンパスホール八王子(八王子市子安町4)で5月23日、八王子を拠点に音楽活動を行ってきたバンド「フラチナリズム」の単独公演が行われ、8月に発売するメジャーデビューミニアルバムが「5000枚売れなければ契約解除」という「重大発表」が行われた。

デビューミニアルバムを、8月中に5000枚売らなければ契約解除と聞き、モリさんはステージに倒れこんだ

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 モリナオフミさん(ボーカル、エンターテーナー)、田村優太さん(ギター)、タケウチカズヒロさん(ベース)、都築聡二さん(ドラム)の4人で構成する同バンドはこれまで、飲食店を巡る「流し」や、各種イベント参加、地元ケーブルテレビ局への番組出演など八王子を拠点に積極的に活動を行ってきた。

 昨年8月に同所で行ったライブでは、メジャーデビューと今回のライブ開催を告知した一方、「札幌で2000人規模のワンマンライブを成功させなければメジャーデビューはない。東京へも戻れない」とメンバー全員の北海道移住を発表した。

 メンバーたちは今年1月から札幌に拠点を移し、「流し」やメディア出演など精力的にPRに取り組んできた。4月10日、ニトリ文化ホール(札幌市)で行われたライブでは移住後わずか4カ月で2029人の観客を動員。無事目標を達成し今回のライブにこぎ着けた。

 「マチと人と時々フラチナリズムが紡ぐ。八王子2000人のキセキ2 メジャーデビューだョ! 全員集合」と題した今回のライブは、同市内の母親らによるパフォーマンスグループ「レインボーズ」も登場し会場を沸かせた。この日は、開演と同時にメンバーの活動に迫るドキュメント映像を上映した後、八王子から全国へと活動を広げていく意志をつづった曲「TRAIN」でライブが始まった。

 ライブでは「レインボーズ」のメンバーも巻き込んで、コントを繰り広げるなど趣向を凝らしたパフォーマンスを披露。札幌で活動していた際、サッカーJ2「コンサドーレ札幌」の応援歌として書き下ろした「運命共同体」も演奏し、観客に八王子と札幌で行ってきた活動の集大成を披露した。

 ライブ終盤には、8月19日にメジャーデビューミニアルバムとなる「裸一貫」を日本クラウンから発売すると発表。同アルバムの1曲目に収録される「幸せのキセキ ~2015.05.23 メジャーデビュー大合唱エディション~」の公開レコーディングを観客を巻き込んで行ったほか、レーベル担当者がサプライズでステージに登場し、「8月中にミニアルバムが5000枚売れなければ契約解除、達成した場合には年内にさらに1枚CDを出す計画がある」と所属事務所との間に結ばれた「密約」を明かすと観客から大きな歓声が上がった。ラストは代表曲「KAN&PAI」を演奏し、2時間40分を超えるライブは幕を閉じた。

 今後はメジャーという新たな場で活動をしていくことになるフラチナリズム。終演後、タケウチさんは昨夏の同ホールでのライブを引き合いに出し、「札幌から帰ってきて、1カ月しかない中で不安もあったが、それは僕たちの杞憂(きゆう)だった。前回よりもはるかに多くの人が来てくれて感動した。ファンとの間のきずなを感じた」とコメント。田村さんも「前回よりも余裕を持ってできた」と振り返った。

 モリさんは8月のリリースを見据えて、「僕たちは三十路のがけっぷちバンド。一発目からどかんといかないと勝てない。全国のファンからパワーを与えていただけるようになったので、皆さんを信じて5000枚と言わず1万枚はいきたい。オリコントップ10も夢じゃない」と意気込んだ上で、「CDのリリースだけでなく、僕らが得意な流しの活動や一つ一つのライブを楽しんでもらって、皆さんの笑顔を見えるようにしたい。目の前の一人を笑わすのがテーマ」と決意を見せた。

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