八王子市生涯学習センター(通称=クリエイトホール、東町)で7月16日、公開講演会「認知症になっても、私でいたい。 ~希望と尊厳を持って生きられる町へ~」が開かれる。
認知症の当事者になっても安心して暮らせるまちづくりを目指そうと開かれる同講演会。昨年、NHK Eテレで放送された「私たち抜きに私たちのことを決めないで ~初期認知症と生きる~」の制作を手掛けた同局の川村雄次チーフディレクターによる特別講演などが行われる。
市内で認知症をテーマとしたマラソンイベントの開催に向けて準備を進めている「RUN伴(とも)+はちおうじ実行委員会」が主催。「RUN伴」は、患者や家族、支援者らが一緒になって北海道から広島県までをマラソンでリレーしながら一つのたすきをつないでいくイベントで、2011年からNPO法人「認知症フレンドシップクラブ」が実施。各地で姉妹企画も開催されており、八王子では「RUN伴+はちおうじ」として、10月3日に行われる予定。
今回は10月のイベントを前にPRも兼ねて講演会を企画。特別講演のほかにも、昨年秋に神奈川県小田原市で行われた「RUN伴+おだわら」の実施例や八王子での開催に向けた紹介も行われる。
「認知症で本当に困るのはこれから」と、講演会を特別後援する東京都南多摩保健医療圏地域リハビリテーション支援センターの木野田さん。「認知症に関して興味は持っているが、どうしていいか分からないし、どう関わっていいか分からないという人も多いと思う。そういう人たちのきっかけづくりになれば」と話す。
「RUN伴(とも)+はちおうじ」のマラソン参加者の申し込みは今月31日まで受け付けている。運営費を担うための協賛なども呼び掛けており、「いろんな人に知ってもらって、参加を募りたい」と実行委員代表の大塚さん。「マスメディアで多く報道されている割には認知症への理解はまだ浅い。認知症になっても大丈夫な街をつくるためにも、自分のこととして考えるきっかけにできれば。当事者の皆さんだけでなく、市民や地元企業の皆さん、特に若い人に協力していただきたい」とも。
開催時間は19時~20時30分。入場無料。