解体作業が進む旧ダイエー八王子店(八王子市横山町)の仮囲いに4月24日、地元の子どもたちやプロアーティストが協働で作り上げた8枚のアート作品が飾られた。
2017年に八王子市が市制100周年を迎えることを受け、「市制100周年 仮囲いアートプロジェクト」と名付けられた今回のプロジェクト。八王子の街の持つ魅力を描いたパブリックアートを全長58メートルの仮囲いの壁面を使って掲出したもので、同日に街中を花で飾るイベント「花と緑のまちづくりフェア」が行われることに合わせ、石森孝志八王子市長と作品を手掛けた子どもたちを招き除幕式を行った。
制作には、30人を超える地元の小学生・中学生・高校生と八王子にキャンパスを持つ多摩美術大学、工学院大学に通う学生が協力。デザイナーでギャラリーカフェ「MODESTE」(元横山町3)店主の望月成一さんやロスフィー(横山町)の保(たもつ)清人さんの呼び掛けにより、生花店「FLORAISON(フロレゾン)」(子安町1)店主でフラワーアーティストの天野竜一さん、飯野哲心さん、Yui stephanieさん、YORIKOさん、吉川強さん、竹谷嘉人さん、江波戸裕太さん、有吉勇志さんの地元ゆかりのプロアーティスト8人もタッグを組んだ。
作品は江戸時代である「1860年の八王子」を皮切りに、終戦直後である「1946年の八王子」「1980年の八王子」「2000年の八王子」「明後日(あさって)の八王子」「2050年の八王子」「2105年の八王子」「2222年の八王子」の合わせて8枚で構成。八王子の今までの歩みとこれからの未来を表現したものとなっている。
プロジェクトは、まちづくり会社「まちワイ」(旭町)と同所の開発を手掛ける東京建物(中央区)、日本土地建物(千代田区)が主催。「素晴らしいアート作品を制作いただいた。多くの若い皆さんが八王子の過去を振り返り、将来を見据えていただいたことで郷土愛や誇りにも結びついていただけたのでは」と石森孝志八王子市長。
「八王子は来年市制施行100周年と節目の年を迎える。100年という周年事業はめったにできることではないし、八王子の魅力を市内外に発信できるチャンス。市民の皆さんとともに100年のお祝いしながら、次の100年に向けて夢や希望の持てる町作りをしていきたい」と意気込む。
作品は7月下旬まで掲示する予定。