Jリーグ入りを目指す八王子のサッカーチーム「アローレ八王子」が11月のグランドオープンを目指して、クラブハウスづくりを進めている。
サッカーを通じた地域活性化を目指して、2011年に創設された同チーム。社会人で構成されるトップチームは東京都社会人サッカーリーグの2部に所属。今回は文化学園(渋谷区)が所有する文化学園八王子テニスコート(八王子市犬目町)を借り受け、多目的用途に使うことができるクラブハウスとしてよみがえらせるプロジェクトを立ち上げた。
テニスコートは10面分あり、3面をフットサル、2面をバスケットボール、4面でテニスができるように整備する。「ゆくゆくは芝も張りたい」とチームを運営するNPO法人「はちきたSC」の紙本さん。
更衣室や体育教室などが設けられている建物についても、「はちきたSC」が実施しているヨガなどのスポーツ教室を開催できるようにするほか、倉庫をカフェスペースに改修することで地域の交流拠点化を図る。「サッカー日本代表の試合をみんなで見たり、料理教室を開いたりしてみたい」とも。
ここ1年ほど使われていなかった同所。手付かずのままだったため、現状ではテニスコートから草が生い茂っているような状態。「自宅からも近く、もったいないと思っていた。今夏に思い切って問い合わせたら、文化学園の方も使えずに困っていたところで、地域貢献として使ってくれるならとトントン拍子で借りることができた」と話す。
クラブハウスのオープンに向け、9月にはクラウドファンディングサイト「FAAVO八王子」で資金集めを開始。早くも目標としていた30万円は達成し、あと少しで50万円に手が届くところまで来ている。
クラウドファンディングは10月末までを予定。目標の30万円を使い、壁・床の補修やフェンスの改修などを進めるほか、「50万円で簡易照明の設置、100万円でクラブハウスの脇にコーヒーが飲めるようなウッドデッキを作る計画を立てているので、まだまだ協力してほしい。市民の方に少しずつ協力していただいて、思い入れを持っていただけるようになれば」と話す。
「われわれのクラブの原点はスポーツで人をつなぐこと。みんなでスポーツをし、ビールやコーヒーを飲み、コミュニケーションを図れる場所を作りたい。全ての人が来られるような場所にしたい」と紙本さん。「せっかく広い土地があるので農業体験みたいなこともできるようにしたいし、森もあるので、そこを切り開いて公園も作れたら。地域の人が楽しめるものなら何でもいい。できることは無限大なので、アイデアも頂きたい」と期待を込める。
10月1日には「みんなで整備DAY」と名付けて、テニスコートの草抜きや植木の伐採を行う。誰でも参加できるため、「ぜひ市民の皆さんに協力していただければ」と呼び掛ける。開催時間は8時30分~10時30分。申し込み不要。