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八王子に「町屋カフェ 金多屋」 築67年の旧酒屋倉庫をリノベ

落ち着いた雰囲気の店内

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 八王子駅近くの国道20号(甲州街道)沿い「八王子駅入口東」交差点近くにカフェ「町屋カフェ 金多屋(かねたや)」(八王子市横山町、TEL 042-649-3300)がオープンして1カ月がたった。オープン日は8月23日。

かき氷の旗がゆらぐ「町屋カフェ 金多屋」

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 1912(明治45)年に酒屋として開店した「金多屋」の建物と屋号を生かしてオープンした同店。築67年の倉庫だった建物をリノベーションし、1階部分にテラス席、カウンター席を含めて25席を用意する。

 八王子産の野菜を生かしたサラダボウルと甘味を中心にメニューを展開。旬の野菜をまとめた「本日のサラダボウル」(スープ付、1,100円)や「スチームチキンのパワーサラダボウル」(同、1,100円)を提供するほか、金曜限定で「金多屋特製カレー」(850円)も用意。メニューは季節に合わせて変えていくという。

 目玉の一つが創業90年にもなる「肉と氷のあかさか」(横山町)の純氷を使ったかき氷で「いちご」、「あんず」(以上820円)、「黒糖しょうが」、宇治金時(以上920円)に加えて、日替わりメニューも提供。あんみつ(650円)や、ぜんざい(600円)などの甘味、煎茶や栃木県の九石(さざらし)農園が手掛けたはと麦茶などのドリンクメニューも多数そろえる。

 店を運営するのは建築家の加藤陽介さんが社長を務める楓設計室(横山町)。会社を同所2階に移転したのに合わせ、1階部分を店舗としてオープンさせることにしたという。「設計事務所が1階でも面白くない。この辺りにはないものをやろうということで甘味屋はなかったのでやろうと思った」と加藤さん。

 2010年に酒屋が廃業して以後、長きにわたって使われていなかった場所だったこともあり耐震補強を含めたリノベーションには1年半ほどかけた。外観はなるべく変更せず、もともとあった土壁の一部を残すなど配慮したという。「街の歴史は大事だし、昔の思い出も残したいということもあって『金多屋』という屋号ごと生かした」と話す。

 アーティストを支援し紹介するギャラリー事業や地域の大学や学生などとも連携して、さまざまな講座を展開する寺子屋事業も運営していく方針。加藤さんは「八王子の外に発信をするためには人に来ていただく方が良いのでギャラリーの機能を持たせた。人々の集いの場としての寺子屋もある。カフェを含めた3つを1つの場所でできることに意味がある」とした上で、「それぞれが重なり相乗効果をもたらすようになれば」と期待を込める。

 営業時間は11時~18時。日曜・祝日定休。

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