八王子市は10月20日、JR八王子駅から伸びるペデストリアンデッキ「マルベリーブリッジ」の西放射線通り商店街(ユーロード)通り側への延伸に向け、今秋から工事に着手することを発表した。
同所はJR八王子駅から伸びる自由通路と駅北口の間をつなぐペデストリアンデッキ。1990年代に進められた北口駅前の再開発に合わせて整備され、2014年には京王線・京王八王子駅へと向かう「東放射線アイロード」方面に延伸された。
今回は八王子駅前のショッピングセンター「八王子東急スクエア」(八王子市旭町)に接続し、三井住友銀行八王子支店(旭町)周辺にエスカレーターやエレベーターなどを整備することを目指して、工事の支障となる水道管の移設や試掘などの準備工事に着手する。ユーロードの入り口に設けられているモニュメントは一時撤去した上で、地元商店街などとも協議をしながら今後について決める方針。
石森孝志八王子市長は「『全国都市緑化はちおうじフェア』があったので、それが終わってからの着工という予定でいた。産業交流拠点が完成すれば、そこまで延長していくことも考えている。当初は駅前をぐるっと丸くつなげる計画だったので、今後はこちらについても考えていきたい」と話す。
今秋から八王子駅北口商店会の会長を務める清水栄さんは「駅前で各種インフラが複雑に埋設されているため、入念な試掘と配管の移動が必要になるよう。大型施設も多いため大規模な工事であると感じた」とした上で、街中に橋を支える柱が設置されることを受けて「ユーロード入り口のイメージが変わることが考えられる」とも。
「ユーロードは八王子駅北口の大動脈として最も人通りの多い通りで、たくさんのイベントも行われている。ブリッジが延伸しただけになると、イベントが行われる活発な街・八王子というイメージが分かりにくくなり、集客にも影響が出るのではないかと心配。八王子駅、八王子東急スクエアからユーロードへのアクセスがしやすくなるのと同時に、どの方向に行けばユーロードに行けるかが一目で分かり、より八王子の魅力が引き出せるような工夫を盛り込んでほしい」と話す。
本体工事は2018年秋にも着手し、2019年度末までに工事を終える予定。総延長は約90メートル、幅員は約3~8メートル。階段に加えて、エレベーター=1基、エスカレーター=2人乗り用2基、1人乗り用2基を整備する。