八王子市と神奈川県小田原市、埼玉県大里郡寄居町の3市町は11月19日、全国初となる姉妹都市間による下水道マンホールのふた交換式を行った。
北条3兄弟が八王子・小田原・寄居の各首長に交換証書や記念パネルを手渡した
「八王子いちょう祭り」の開催に合わせて行われた今回の式典。八王子城を納めた北条氏照、小田原城を納めた北条氏政、鉢形城を納めた北条氏邦という「北条3兄弟」のゆかりから、3市町の観光協会は1994年に「北條三兄弟三領共同宣言」を締結。その後、昨年10月、姉妹都市盟約を結んでいた。
今回はさらなる友好を深める証として、オリジナルデザインのマンホールふたを製作。下水道のイメージ向上に加え、それぞれの地の新たな観光資源として生かすことも目的としており、自治体間でマンホールのふたが交換されるのは全国初となる。
ふたはそれぞれ、八王子が伝承芸能「八王子車人形」の演目である「三番叟(さんばそう)」を舞っている様子、小田原市が市内を流れる酒匂川、寄居町が町の鳥であるキジと町の花のカタクリ、町の木のヤマザクラをデザインしたものとなっている。
当日は同祭りのメイン会場である陵南(りょうなん)公園(八王子市長房町)に設けられたステージで式典を開催。3人の北条氏に扮(ふん)した甲冑(かっちゅう)姿の武者が石森孝志八王子市長、加藤憲一小田原市長、花輪利一郎寄居町長のそれぞれに交換証書と記念パネルを手渡した。
石森孝志八王子市長は「小田原市から提案をいただいた。3都市で交換ができうれしい。マンホールカードを作成したときには、最初、誰も取りに来ないだろうと思っていたら、あっという間に在庫がなくなったし、最近はマンホール女子『蓋女(ふたじょ)』という方もたくさんいらっしゃる。それぞれの街へマンホールを探しに出かけてほしい」と話す。
各市町のマンホールのふたは実際に使われることとなっており、八王子については八王子城跡ガイダンス施設(元八王子町3)の管理棟前にすでに設置。小田原市は「小田原かまぼこ通り」、寄居町は「寄居北條まつり」の合戦会場へのアクセス道路にそれぞれ設置する予定。