広域八王子圏のラーメン店4店が11月27日から、期間限定で各店オリジナルの「南三陸ねぎラーメン」を提供する。
「口楽」「麺や 睡蓮」「味噌ぶりnoodleみやみや」「ほっこり 中華そば もつけ」がそれぞれ限定メニューを開発
八王子在住のメンバーが中心となって宮城県南三陸町と気仙沼市周辺で生産されている「南三陸ねぎ」をアピールしている「南三陸ねぎ応援プロジェクト」が立ち上げた今回の企画。「口楽」(八王子市下柚木2)のほか、「麺や 睡蓮(すいれん)」(元本郷3)、「ほっこり 中華そば もつけ」(万町)、「味噌(みそ)ぶりnoodleみやみや」(多摩市関戸2)が参加し、週ごとに各店が「南三陸ねぎ」を生かした1週間限定のメニューを用意する。
27日~12月3日は「口楽」が「南三陸ネギSPラーメン」、4日~10日は「睡蓮」がネギのほか、イクラやサケ、ホタテ、三陸産のワカメなどをのせた「南三陸ネギ潮の幸ラーメン」、11日~17日は「もつけ」が、もつ煮から着想を得たという「南三陸ネギたっぷりホルモンラーメン」、18日~24日は「みやみや」が「南三陸ネギのトロ肉味噌ラーメン」を提供。4店舗を巡って完食を目指すスタンプラリーも実施する。
創価大学経済学部が実施している「東北復興スタディーツアー」に協力したメンバーが中心となり、今年1月に立ち上がった同プロジェクト。東日本大震災に伴う津波の被害などを乗り越えて育つネギを「南三陸ねぎ」としてブランド化。困難に負けない「不屈のネギ」としてアピールすることで、南三陸町や気仙沼市の復興に貢献していくことを目指している。現在は同プロジェクトのフェイスブックページへの「いいね」を通じてサポーターを集めたり、公式キャラクターを手掛けたりなどさまざまな活動を展開している。
約10ヘクタールと生産量が少ない「南三陸ねぎ」を東京でもアピールしようとイベントを企画。プロジェクトリーダーを務める八幡清信さんは「現地の農家の方からラーメンを作りたいという話が上がったので、知り合いの東北出身のラーメン屋さんに話を持っていったのがきっかけ。ネギは脇役という認識があるので、そこを変えたいという思いをお伝えし、お店の持ち味を生かして開発していただいた」と話す。
「『口楽』の店主は宮城出身。『睡蓮』は開発に当たって南三陸についてとても調べてくれた。『もつけ』の店主は震災直後にラーメンの炊き出しに行っている。『みやみや』は私たちの要望を全てかなえてくれたものを作ってくれた。皆さん南三陸に思いを寄せていただいているので、それを味わってほしい」とも。「東京で『南三陸ねぎラーメン』を作り、それでおいしいものができたら、現地にフィードバックしたい」と意気込む。
プロジェクトとしては今後、生産地での「南三陸ねぎ」熱を盛り上げる活動を深めていくほか、今秋、台風21号の影響などで甚大な被害を受けたネギ農家・グリーンファーマーズ宮城(宮城県本吉郡南三陸町)への支援などを検討していく方針。八幡さんは「3年後、『南三陸ねぎ』で盛り上がってくれているのが理想」と見据える。