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「フラチナリズム」が食育ソング書き下ろし 八王子市内の小・中学校などで活用

石森市長(中央右)に目録を手渡すモリさん(中央左)

石森市長(中央右)に目録を手渡すモリさん(中央左)

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 八王子を拠点に音楽活動を行っているバンド「フラチナリズム」が10月29日、石森孝志八王子市長の元を訪れ、市に食育ソング「いただきます」を無償提供したことや、2020年1月にオリンパスホール八王子(八王子市子安町4)でワンマンライブを無料開催することを報告した。

石森市長に曲を紹介するモリさん

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 モリナオフミさん(ボーカル、エンターテーナー)、田村優太さん(ギター)、タケウチカズヒロさん(ベース)、都築聡二さん(ドラム)の4人で構成する同バンド。2015(平成27)年にメジャーデビューし、「売れてないバンド界イチ売れてるバンド」(原文ママ)を自称する。八王子とはデビュー前、飲食店を巡る「流し」をきっかけに関係ができ、2016(平成28)年には「八王子観光PR特使」にも任命された。

 今回は市の依頼を受けて食育ソングを書き下ろした。歌詞には食を大切にする心や自然、大地の恵みに感謝する心、一緒に食べる幸せが感じられるメッセージを込めたという。楽曲の著作権は市に無償提供された。市はCDを500枚制作し、市内の保育園、幼稚園、小・中学校などのほか、子育て応援企業などに順次配布。食事の時間に曲を流すほか、イベントなどでも活用していくという。

 当日はメンバー全員で石森市長を訪問。でき上がった曲を試聴したほか、作詞・作曲を手掛けたモリさんを中心に曲に込めた思いをアピールした。「手前みそだがすごくいい曲。思っていることをそのまま書いた。八王子の子どもたちがこれを聴いて、おいしいものを食べ、八王子の物を食べ育ってくれたらすてきな運命が待っているんじゃないか」とモリさん。

 曲には子どもの頃、生活に苦労し食事を摂ることがままならなかった経験も反映されているという。「当たり前のことは当たり前じゃないことを知ってほしかった。食べることはすごくありがたいこと。『いただきます』はすごい言葉なんだということを伝えたかった」と話す。「僕たちにできることはエンターテイメントでメッセージを伝えること。今回の話は非常にありがたかった。僕たちのことは知らなくても、この曲は知っていると八王子の子どもたちのスタンダードになればいい」。石森市長は「いい歌」と高く評価した。

 来年1月のワンマンライブを無料にしたことについては、「大きいものに向かっていく姿勢を見せないと右肩下がりになる。そんな状況を打破する第一歩。来てもらう敷居を極端まで下げるとなると無料に行き着いた」とモリさん。「東京国際フォーラムや日本武道館への道筋を立てているが、まずは聴いてもらわないと始まらない。その時にヒントになったのが街のイベント。子どもたちが親子連れで訪れ、出店で物を買って食べているのを見た時に、祭りに行くようにライブに来てもらおうと思った」とも。

 今回のライブについて、「街のイベントのようにちょっと行ってみようかなという気軽さで最高のものが見られたら、人はすごく感動するのではないか」とモリさん。「『ザ・フラチナリズム』というライブをしたい。笑いなど視覚的にも面白いものをやりたいし、八王子の人たちとのコラボもしたい」。インストアライブなどの場で「無料チケット」を配布し機運を盛り上げているほか、ライブ当日は会場で八王子の物産展を開くなどさまざまな企画を練っているという。「子どもたちに見てほしい。フラチナリズムと八王子はすごいと全国に発信していけたら」と意気込む。

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