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八王子市夢美術館近くにアートショップ クリエーターが障がい者の創作活動サポート

「ちいさなたね」の店内の様子

「ちいさなたね」の店内の様子

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 八王子市夢美術館近くに10月4日、アートショップ「ちいさなたね」(八王子市八日町)がオープンした。

高尾山の植物をモチーフに障がいを持つ人たちがイラストを描いた

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 障がい者を対象とした就労支援作業所などを手掛けるNPO法人「しあわせのたね」(みつい台1)が運営する同ショップ。夢美術館などが入るビュータワー八王子の1階に新たに展開するもので、デザイン性の高い商品を製作・販売する拠点となることを狙う。

 作品展の開催など、さまざま事業を行っているNPO法人「AKITEN」が内装などを含めたアートディレクションを担当。アーティストなどクリエーターのサポートの下、障がいを持つ人ならではのクリエーティビティーを生かした作品をオリジナルグッズにして製作・販売するプロジェクトも進めている。

 オープンに合わせて、高尾山の植物をモチーフに障がいを持つ人たちが描いたイラストをアーティストのYORIKOさんがデザインし店の壁に飾ったほか、そのイラストを使ったクリアファイルやポーチなどのグッズも作り上げた。

 「しあわせのたね」は、カフェ「たねカフェ」(八日町)を2016(平成28年)に立ち上げており、同所は作業所利用者の就労の場所になっている。今回のショップについて、理事の比良弘之さんは「利用者の作ったものを売る場所にしたいという思いと就労に向かって前に進んでほしいという思いがあり、ここを作った」と話す。

 同店についても、作業所利用者が中心となって接客などを行うことにしており、「ここで売ることを体験させることで自立にもつながると思う」。今後はワークショップの開催なども見込んでいるほか、「素材からオリジナリティーを出したい。それをやって売れたら、うれしくなると思う。喜びを感じてもらいたい」と意気込む。

 「AKITEN」代表の及川賢一さんは、「『しあわせのたね』のコンセプトは障がいは種であって、個性であるというもの。その芽を出させて、花を咲かせる場所になればいいと思ってやっている。種のまま出しても売れてはいかないので、そこにデザインと素材というサポートが入ることで、種を育ててあげることができればいい。障がいを抱えていてもクリエーティブなことがしたい人が来てくれたら」と話し、「人が多く通るところに障がいを持った人たちが活躍できる空間を作ることでコミュニケーションが生まれ、共生する社会につながっていったらいい」と期待を込める。

 営業時間は11時~17時。日曜・月曜定休。

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