「八王子Short Film映画祭」のグランプリ受賞作品を紹介する「セレクション上映会」が11月12日、八王子市の文化施設「いちょうホール(八王子市芸術文化会館)」(八王子市本町)で行われる。会場は同館小ホール。
新人映画人の発掘とともに八王子の街おこしを目指して、2013(平成25)年から毎冬行われている同映画祭。一般部門と学生部門の2部門を用意し、八王子を舞台とした上で、「出会い」「愛」「結婚」をテーマとした作品のプロットを事前に募集。採用者には制作資金を一部補助した上で、映像を完成させてもらう形を取っている。2015(平成27)年には「カメラを止めるな!」で大きな話題を呼んだ上田慎一郎監督による作品「テイク8」がグランプリを受賞するなど「新人監督の登竜門」にもなりつつある。
今回は過去に行われた同祭の中から、昨年、一般部門でグランプリを獲得した松本動監督の「カセットテープ」や学生部門グランプリとなった小泉陽菜監督の「僕とイヤホンと彼女」をはじめとした両部門のグランプリ作品8本をまとめて上映する。上映作の中には上田監督が第2回の同祭に出品し、日本閣賞を受賞した作品「Last Wedding Dress」もラインアップされている。
セレクション上映会は昨年11月に初めて開催。映画祭担当者は「学生からご年配の方までさまざまな方にご来場いただいた。『八王子駅近辺に映画館がないので、久しぶりに大きな会場で映画を観られてよかった』『短編映画がこんなに面白いと思わなかった。短い時間で多くの作品を楽しめるのが良い』と大変好評をいただいた」と話す。「翌月の映画祭に足を運んでくれた方も多かった」とも。
今回の上映作品について、「ドラマ、コメディー、アニメーションなどさまざまなジャンルの作品を全8作品上映する」と担当者。「カセットテープ」「僕とイヤホンと彼女」の2作品を見どころとし、「過去最多来場数となった昨年の映画祭で観客賞も獲得して、それぞれ2冠を達成した作品」と紹介する。「今回上映するグランプリ作品は選(よ)りすぐりの短編映画。ご来場いただく皆さまにはきっと楽しんでいただけると思う。八王子を舞台とした作品ばかりなので、もしかしたら劇中に知っている場所も登場するかも。ぜひ一緒に短編映画を楽しみましょう」とアピールする。
今年の映画祭は12月8日に結婚式場「八王子日本閣」(八王子市鑓水)で開催される。担当者は「一般部門・学生部門ともに例年以上にバラエティー豊かなラインアップとなった。ジャンルだけでなく一般部門の監督はさまざまなバックボーンを持った方々がそろっており、かなり有名な俳優が出演している作品もある」と話し、「映画祭史上初の中学生監督がノミネートされた」とも。今年も観客賞を設ける予定で、「来場者の方も映画鑑賞だけではなく、1人の審査員として楽しんでいただけるのでは」と話す。
セレクション上映会は18時30分~。入場無料。事前申し込み不要。