八王子駅南口から徒歩5分の場所にあるイタリアンを中心としたレストラン「Kitchen ROCCO(キッチン・ロッコ)」(八王子市子安町3、TEL 042-649-6323)が1月17日、オープン5周年を迎えた。
地元育ちでホテルやレストランでシェフとして働いた後、大竹高等専修学校(台町3)の教員も務めたシェフ・中野太郎さんが手掛ける同店。2015(平成27)年1月にオープンし、「イタリアンベースの洋食屋」をコンセプトにさまざまなメニューを展開。カウンター・テーブル・ソファを合わせて30席ほどを用意する。
「チキンのトマト煮込み」をベースにみそを使うなどして日本人の舌に合うよう工夫した「ロッコチキン」などを売りとしているほか、近年は刻みタマネギと八王子産食材を使い、「はちナポ」の愛称でも知られる「八王子ナポリタン」を提供している店としてメディアで多く取り上げられるようになった。
地元の名物グルメにしようと、2014(平成26)年に市内の飲食店らが中心となって作り出された「八王子ナポリタン」。同店の「はちナポ」はその趣旨に賛同し、当初、イベントメニューとして提供が始められた。「『はちナポ』に関しては頭角を現した」と中野さん。「こちら側から大きく発信していたわけではないが、うまいこと一人歩きしてもらえた。今や八王子ナポリタンの店として定着させていただいた部分がある。そこが一番大きく変わったところかも」と話す。
「ここ2年は今までで一番メディアへの露出が多かったかもしれない。一見さんの方が非常に増え認知度は急に上がった」とも。昨年は八王子商工会議所が主催し、市内の小売店などを対象とした「八王子お店大賞」も受賞するなど評価されている。
昨年からは生パスタをメニューに取り入れたり、フルーツビネガーに力を入れたりするなど新たな取り組みも進めており、ワンプレートでメインからデザートまで楽しめるメニューの開発や、イベントへの出店など今後もチャレンジを続けたいという。
「やれることは無限大にあり、作れない料理はそんなにない」と中野さん。「とはいえ、その道のプロになるには一つのものを極めていくことが重要。老舗の店で味が変わらないと思われているようなところでも、ブラッシュアップして人が飽きないように料理を作り続けている。それが目指していく道なのかも」と話す。
5周年を迎え、中野さんは「3年から5年の壁は大きいなと思いながらもどうにかこうにかここまでこぎ着けられた。自信を持ちながらやっていくのはなかなか難しかったが、自分の中で正しいと思ったことをやり続け、間違っていなかったと思う」と話し、「言ったものがちだと思うので、2店舗目も含めて新たな面白いことができたら」と意気込む。
営業時間は、ランチ=11時30分~15時、ディナー=17時30分~22時30分。月曜定休。