八王子市内でテークアウトやデリバリーに対応している飲食店を紹介するサイト「Hachioji Eats」が4月7日、オープンした。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響による外出控えの中、八王子の飲食店でも、テークアウトやデリバリー対応を始めるなどさまざまな対策を打ち出している。今回はLudiqueの高井智治社長が発起人となり、そのような飲食店を紹介しようとボランティアでサイトを立ち上げた。
サイトには「食堂 茶に花」(八王子市大横町)やレストランバー「SCENE(シーン)」(明神町4)、カフェ「オカッパ」(東町)、フランス料理店「ビストロ ボンクール」(中町)など、オープン時点では18店の情報を掲載。各店が行っている新型コロナウイルスへの取り組みについても紹介するなど工夫を凝らした。
「2月から自粛が始まり、一月見ていたが、長引く可能性を感じたので3月中旬にやろうと決めた」と高井さん。ブランディングには、八王子在住のメンバーが中心となって進められている「南三陸ねぎ応援プロジェクト」などに携わるOICHOC(渋谷区)の八幡清信社長が協力。「その日のうちに声を掛けた」と振り返る。
参加店側は無料で情報を掲載。「未掲載なものの準備中の店を入れると30店を超える」と高井さん。「カテゴリーの選択が可能となっており、テークアウト、デリバリーなどに対応している店の抽出ができる」とも。店の担当者からの反応は上々で、「非常に喜んでいただいている。『これを機にテークアウトメニューを考えた』『こうした店の情報をまとめて発信することをしてこなかったので、良い機会になった』といった声も頂いている。最も多かったのは、こういう事態だからこそ、一歩前へチャレンジすべき時に良い機会をくれてありがたいというもの。八王子には前向きな店が非常に多いのを改めて感じた」と話す。
将来的には50~80店の参加を見込むという。「店舗数が増えてくれば、エリアごとの抽出機能をはじめ内容の改善も加えていきたい」と高井さん。「新型コロナウイルス感染症が収束しても、継続して利活用できる取り組みを見出していく母体でありたい」とも。
「こういう状況のときこそ、豊かな時を過ごしたい、ちょっと質の高い時間を大切な人と過ごしたいと考えている人々の手助けとなるような機能を目指している。この街にはそれを手助けできる店がたくさんある」と話し、「八王子には素晴らしい店が多い。このまとめサイトから、ご覧になった人にふさわしい、心躍る店との出会いがあることを心から楽しみにしている」と期待を込める。