八王子を拠点に音楽活動を行っているバンド「フラチナリズム」が9月3日、市内にオリジナルスタジオを完成させた。
2015(平成27)年にメジャーデビュー後、2016(平成28)年には「八王子観光PR特使」に任命、市の食育ソング「いただきます」を手掛けるなど、さまざまな活動を行ってきた「フラチナリズム」。
7月14日に「Soji、スタジオを作る」「『俺らのスタジオ欲しくね?』そんな時、棟梁Sojiが立ち上がった…」などと記したツイートを投稿。自らスタジオづくりに取り組むことを明らかにしていた。ファンから寄せられた資金でリフォームを賄い、改装の様子をオンラインで生配信するなどして盛り上げてきた。
自らの家をスタジオにすることにしたドラムのSojiさんは「ある時、メンバーとスタッフとでミーティングしていた時に、ネット配信が増えてきたことにより自前の配信スタジオが欲しいという話になった。ちょうど僕がドラムの練習用に一軒家を借りていて、使わない空き部屋があったので、そこを自前の配信スタジオにしてしまおうと思った」と話す。
ファンからの資金だけで賄うことにしたのは、「お客さまも含めてみんなの力で作り上げたスタジオっていう感じにしたかった」とSojiさん。「おかげさまで50万円ほど皆さまのお気持ちが集まり、たくさんの方に応援メッセージをいただいた」と振り返る。
同時進行で10月7日に発売する予定のニューアルバムの制作作業も進めていたという。「1カ月間、ほぼ毎日作業をしていたが、その間、レコーディング作業も並行してあったのでなかなかタイトだった」とSojiさん。スタジオができ上がったことについて、「素直にうれしい気持ちでいっぱい。そしてなにより、お気持ちをくださったお客さまへの感謝の気持ちでいっぱい」と話す。今後については、「基本はトークルームなどとして使うとは思うが、アコースティックや演奏など、この部屋でしかできないことを、これから考えていきたい」と話す。
現在制作中のアルバムについて、6月に発売したアルバム「&(アンド)」に続き、「今回もまた素晴らしい作品ができそう」とSojiさん。発売まで1カ月となったが、「まだ完成はしていない」と明かした上で、「自信を持ってお届けできる一枚にするので、ぜひとも楽しみにしていてほしい。そして早くライブ会場でお会いできるのを楽しみにしている」と期待を見せる。