「まちなか休憩所 『八王子宿(しゅく)』」(八王子市中町)が10月3日、オープンする。
八王子市まちづくり公社が整備した同施設。1階は市が借り上げ、来街者の休憩スペースとして提供するほか、八王子商工会議所による物販コーナーを展開。2階は公社が管理・運営する展示や、セミナーなどに使うことができる「まち・なかギャラリーホール」を設ける。
中心市街地の回遊促進をコンセプトに据え、休憩スペースはフリーWi-Fiにも対応。机や椅子は多摩産材を使用したという。授乳スペースやベビーベッドなどを備えた「赤ちゃん・ふらっと」、パウダールームなどを設けたトイレも用意する。名称は八王子の中心市街地が宿場町や「織物のまち」として発展してきた歴史を踏まえ、「八王子宿」と名付けたという。
料亭街としての街並みを復興しようと、2009(平成21年)には黒塀を復活させるなど中町は花街として知られる。今回はその風情に合わせ、外観は黒塀をイメージ。建物の入口には八王子織物による手作りの店頭幕を掲示するという。
当初、今夏に開催を予定していた「八王子まつり」の前のオープンを目指していた同施設。西放射線通り商店街(ユーロード)の近隣ということもあり、石森孝志八王子市長は「ユーロードで開催されるイベントなどで多くの方が訪れた際にも活用していただけることを期待する」と話す。新型コロナウイルス感染症の影響でユーロードでは現在、イベントが開催されていないことを受け、「イベントロードで何一つイベントができないということは、我々にとっても地域の皆さんにとっても非常に残念」とも。
石森市長は「周辺では『中町プロジェクト』も計画されている。コロナの影響はまだまだ長引くだろうが、市の中心部なので、いろいろな施策を講じながら、中心市街地の活性化に結び付けられるような取り組みを継続して行っていきたい」と意気込む。
開所時間は10時~19時。毎月第4水曜は休所。