八王子学園八王子高校(八王子市台町4)の吹奏楽部が3月28日、「第44回定期演奏会」の模様をユーチューブで生配信する。
1973(昭和48)年創設の同部。今回は2020年度の集大成と3年生の卒業公演として、オリンパスホール八王子(子安町4)で定期演奏会を行い、その模様をユーチューブでも生配信する。定期演奏会を生配信するのは今回が初めて。
3時間にわたるプログラムを用意しており、楽曲の演奏に加え、マーチングのステージやブラックライトを使った音楽劇なども披露する。副部長でクラリネット担当の森照覚(てるよし)さんは、「いつもは2回公演だが、今年は1公演のみ。全部をぎゅっと凝縮した、内容の濃い、盛りだくさんな演奏会になる」と話す。
「クラシックもあり、ポップスもあり、ほかの学校とも違う八学ならではの演奏会ができるのではないか」とも。生配信については、「自宅で周りを気にせず、どこでも音楽を楽しめるので、いろいろな方に見てほしい」とアピールする。
昨年は新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受け、同年3月に予定していた定期演奏会の開催を5月に延期。しかし、4月に入って東京都などに緊急事態宣言が発令されたことを受け、延期後の日程でも開催することはできなかった。その後、7月に昨年の卒業生も演奏者として参加し、一般には非公開の形で演奏会を行った。
部長の前川碧斗さんは「毎年3月末に定期演奏会を開催しているので、昨年もその予定で練習をしていた。しかし、コロナウイルスがはやり始めてしまい、学校も休校ということになってしまって、予定していた時期での開催は厳しく延期となった。その後も緊急事態宣言などで練習できず、最終的に7月になってしまった」と当時を振り返る。昨年の定期演奏会については、「予定していた演目を少し削ったりはしたが、私たちとしては成長できたと感じるものがしっかりできた」と振り返る。
今年の演奏会について、「不特定多数の方に見ていただくチャンスだと思うので、少しでも多くの方に見てほしい」と前川さん。視聴者数の目標として、「目指せ1億人」と大きく掲げる。
前川さんは「完全燃焼できるようにやりきりたい。私たちの最後の1年間はコロナに振り回されたが、定期演奏会をやりきったら、きっと満足をして八王子高校を旅立てると思う。企画にも自信を持っているので、協力してやりきって、1、2年生に良い背中を見せて旅立ちたい」と話す。
後輩には「例年通りの活動が戻ってきたら、今よりも練習量が増えて大変になると思う。負けないように頑張ってほしいし、私たちができなかった分、楽しんでほしい。活動して結果を残してくれたらうれしい。普通に活動できるありがたさや支えてくれる人のあたたかさなど、こういう状況になったからこそ気付けたことは忘れずに日常を取り戻していってくれたら」とエールを送る。
15時開演。アーカイブ配信は行わない。