JVCケンウッド(横浜市神奈川区)が10月31日、八王子事業所(八王子市石川町)の土地を売却すると発表した。
現在の八王子事業所は1963(昭和38)年にケンウッドが事業所を設立し、後に本社を置いた場所になる。JVCケンウッドは、2008(平成20)年10月に当時のケンウッドと日本ビクターが経営統合し誕生した。
JVCケンウッドは31日、中長期的な企業価値向上や技術開発強化、働き方改革の促進などのため、本社がある横浜にコーポレート部門と技術部門を一体化させた「Value Creation Square(仮称)」を建設すると発表した。これに合わせ、八王子事業所の土地を売却し、新ビルが完成次第、全部門の機能を横浜に統合する。
今回は八王子事業所がある約2万3000平方メートルの土地を約96億円で譲渡する。譲渡先については「国内の事業法人」とした上で、譲渡先の意向により明かさないという。譲渡先との間に資本・人的関係や取引関係はないという。譲渡契約は11月11日に行い、同30日に資産譲渡を行う予定。
譲渡益の計上に伴い、同社は2023年3月期の通期連結業績予想を修正した。修正後の売上利益は3,300億円。営業利益以下の段階損益は2008年の経営統合以来の最高益になる見込みという。