日野自動車(日野市日野台3)が12月26日、本社に隣接する生産拠点「日野工場」の用地の一部を譲渡する方針を明らかにした。
1910(明治43)年に「東京瓦斯工業」として創業した同社。日野工場は「日野重工業」として分離独立した1942(昭和17)年に稼働を始めた。その後、工場機能を2017(平成29)年に全面稼働した古河工場(茨城県古河市)に段階的に移転している。
日野工場の敷地面積は約30万平方メートル。今回譲渡するのは全体の約3分の1に当たる約11万4000平方メートル。譲渡先は未定だが、2023年3月までに契約を締結したい考えという。
同社の発表を受け、大坪冬彦日野市長は「日野自動車からは、経営資源の有効活用、資産効率の向上などの理由により、用地の一部を売却する方向となったと伺っている。大規模土地利用に当たっては、周辺住環境への配慮や行政の方針、手続きなども十分踏まえ、市との協議を継続していただくようお願いした。これまで日野市と地元企業である日野自動車とは良好な関係を築き上げてきた。今後とも、共に手を携えていければ」と話す。