東京都立八王子桑志高校(八王子市千人町4)の生徒がプロデュースした、プロバスケットボールチーム「東京八王子ビートレインズ」のホーム戦が3月18日、エスフォルタアリーナ八王子(狭間町)で行われる。
3月17日・18日は今シーズン第23節「金沢武士団」戦が行われる。今回は同校1年生の生徒有志による「八王子桑志ビートレインズ応援プロジェクト」が、広報やチケットのデザイン、当日行うイベントまで総合的にプロデュースする。
来場者には生徒がデザインした4種類のオリジナルチケットの中から1つをランダムで配布するほか、オリジナルうちわを先着300人に配布する。生徒が企画し、選手が描いたチームのオリジナルキャラクター「トレンチー」の缶バッジも数量限定で販売する。試合開始前には同校吹奏楽部やダンス部がパフォーマンスを披露する。
今月11日からは会場近隣にある狭間駅前商店会の参加店を巡るスタンプラリーを始めた。参加者には、チームのオリジナルクリアファイルを配布するほか、5個あるスタンプを全て集めた人は、抽選で全選手や専属チアリーダー「Raily's(レイリーズ)」のサインが入ったチームの8周年記念Tシャツが当たる「ダブルチャンス」に参加できる。応募は試合当日、第1クオーター終了時点まで受け付ける。
約30人の生徒が参加する同プロジェクト。同校とビートレイズは、講演会の開催を通して関係ができていたが、今回は生徒が主体となってビートレインズの集客促進を図る企画がパナソニック教育財団(港区)による「特別研究指定校事業」に認められプロジェクト化。昨年7月~11月にかけて、選手らによる講習や練習の見学、ホーム戦の観戦などを行った上で、参加する生徒を集い本格的に動き出した。
試合当日に2000人の観客を集めることを目標に据える。生徒自らがやりたいことを基に「SNS・広報」「グッズ・チケット」「イベント・ブース」の3グループに別れて活動。「TRAINS」「SOUSHI」のモチーフにしたプロジェクトのロゴを制作し、ロゴ入りポスターを八王子市内の店舗などに配布したほか、選手へのインタビュー動画をユーチューブで公開したり、ツイッターなどのSNSを運用したりとさまざまな広報活動にも取り組んでいる。
「イベント班」の久保翔さんは「順調。後は本番というところまで来てさた。大変なこともあったのでやっと当日を迎えるという気持ち」と話す。「ブース班」の平岡飛鳥さんは「大きな文化祭のイメージで進めているので、どれも楽しんでもらえれば。スタンプラリーには特に力を入れた。全部手作りなので参加してくれた人が感動してもらえるような良いものが作りたい」と意気込む。
生徒向けのチラシづくりなどを手がけた笹木芙実さんは「学生はあまり堅苦しいものは見てくれない。入れなければいけない情報を入れた上で目を引くデザインにした」、うちわなどグッズづくりに携わった小林杏樹さんは「一からデザインを考えた。同じようなデザインにならないようにするのは大変だった」、チケットのデザインなどに携わった関根緋菜汰さんは「頑張って作ったので、よく見て大切に持って帰っていってほしい」と話す。
同プロジェクトの広報を担当する櫻山蘭さんは「どうやって目立たせるかに力を入れている。コラボが分かりやすいようロゴには特にこだわった。ポスターを配るのに街を3時間歩いたりもしたので、広報の苦労が分かった。苦労したけど楽しかった。みんな頑張っているので、ブースやイベントは見てほしい」と話す。
チームを運営する「THTマネジメント」(子安町)の阪本舞子さんは「テストや冬休みもあり動けない時間もあったが、週に1回みんなで集まって進ちょくを確認し話し合いを密にしてきた。回を重ねるごとに彼らの成長が見えた。彼らのアイデアには今まで私たちが考えてこなかったこともたくさんあって、すごく刺激になった。挑戦し続けてくれた彼らには感謝しかない。ファンの皆さんには彼らがこの数カ月、自分の時間を使って動かしてきたこのプロジェクトをしっかりと見て楽しんでほしい。八王子の高校生はこんなにすごいんだと知ってもらえれば」と話す。
プロジェクトに参加する生徒たちには「自分のやってきたことに自信と誇りを持ってやり通してほしいし、当日はビートレインズの一員という自覚を持って、お客さまを迎えてほしい」とエールを送る。
14時試合開始。