八王子市は8月23日、市内の小中学校に通う30人の子どもたちと市長が直接語りあう「はちおうじ子どもミーティング」を開いた。
同市は1989年に「八王子市子どもすこやか宣言」を制定。この中では子どもの意見表明権を定めており、これを具現化させることを目的に市は2001年から「はちおうじ子ども議会」を開催している。
「子ども議会」は子どもの視点を街づくりに生かすため、子どもたちの手で提言をまとめるなど活動。昨年は公募で選んだ約40人の「子ども議員」が市議会の議場で本会議さながらに市長や教育長に質問。この場で提案された「市の部局の中に『子どものしあわせ課』を作る」という提案が昨年10月、それまでの「こども政策課」が名称変更する形で実際に遂げられるなど、一定の成果を上げていた。
「子どもミーティング」はこの「子ども議会」を引き継いで今年から始まったもの。毎回一つのテーマに絞って、子どもたちが普段考えていることや、自分たちの手で調べてきたことを元に市長らと話し合う。
今回のテーマは環境。公募で選ばれた小学6年生25人と中学生5人の計30人が参加した。子どもたちは事前に環境について学ぶ学習会に参加。子どもたちをサポートする学生ボランティア20人などとともに勉強会やワークショップを行った。
ミーティングは市立みなみ野君田小学校(八王子市みなみ野4)を会場に市長、教育長も交えて開催。「緑の保全」「水資源」「ゴミ減量」「地球温暖化防止」のそれぞれのキーワードで子どもたち一人ひとりが提言を行った。中でも、「雨水浸透ますを市がもっとPRし、取り付けに協力しては」という提案に市長が「PRを強化し、取り付け費用については2分の1補助から9割補助として、さらに普及させていきたい」と答えた場面では、どよめきとともに拍手が起こったという。