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「長時間見続けられない」原稿用紙販売へ 升目を工夫、付属メガネで立体視

升目が立体に見えるよう工夫した原稿用紙「浮遊枡」

升目が立体に見えるよう工夫した原稿用紙「浮遊枡」

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 文房具の開発などを手がける「あたぼう」(日野市東豊田1)が8月10日、付属眼鏡をかけることで立体視が体験できる原稿用紙「浮遊枡(ふゆうます)」を9月に販売すると発表した。

立体視が体験できるよう眼鏡も付属する

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 プロダクトデザインなどを手がけるデザイナーの「hororium」さんがデザインし、文具ライターの小日向京さんが監修した同商品。今回は左側の目に赤、右側の目に青のフィルムを貼った眼鏡をかけることで立体に見える「アナグリフ」の技法を使って、升目が浮いて見えるよう工夫した原稿用紙を作った。

 これまでも原稿用紙を楽しく使うことを狙った商品「飾り原稿用紙」を展開してきた同社。今回の商品を開発した経緯について、同社の佐川博樹社長は「昨今、VRなどの3次元と情報システムとの融合はすさまじいものがある。それを紙に落とし込むために当社はVRゴーグルではなく、アナグリフという原始的な技術を採用した」と話す。

 開発は試行錯誤の連続だったという。「3Dに見えるかどうかを確認するため、赤青眼鏡を入手し、フィルターを通して見てみた。モニター上で見る分には浮遊して見えたものの、それを紙に印刷してみると、モニターほど浮いて見えないという事態が発生した。何度か色の調整をして、ようやく一定の効果を得ることができた」と佐川さん。「家庭に最低一つあるというものでもない」として、フィルター付きの眼鏡も付属することにした。

 100字詰めの原稿用紙であることから、佐川さんは「文字練習などには向かない配列だが、1文字ずつ大切に書いていただける配置ではある」と説明。「長時間見続けないように」「個人差はあるが、目が回ったり、気持ち悪くなったりすることがある」と注意も呼びかける。

 A4サイズ、50枚。価格は1,000円(税別)。出荷は9月10日ごろ始める予定。

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